「LOUVRE ルーブル美術館展」はフランス的世界観に彩られていた

上野公園内の「東京都美術館」にて「LOUVRE ルーブル美術館展」が開催されている。「地中海 四千年のものがたり」という副題が冠せられている。漠然としたテーマではあるが、ギリシャ彫刻の名品が展示されていることを聞き、訪れてみたのだった。

■LOUVRE ルーブル美術館展
東京都美術館 企画展示室
〒110-0007
東京都台東区上野公園8-36
2013年7月20日(土)~9月23日(月・祝)

http://louvre2013.jp/

ルーヴルが誇る200点を超える収蔵品で展観されるというその企画展示会場には、西洋と東洋を結ぶ地中海世界の四千年におよぶ歴史的・空間的な広がりが展開されている。美術展というよりは、地中海をめぐる広大な歴史のビジョンに接する為の博物史的展示会という趣きなのである。

ギリシャ彫刻として教科書に掲載されるような作品には出会わなかったが、それに類する作品群には直接触れることができたのである。ギリシャ彫刻とは、おいらにとってはかつては石膏デッサンのモチーフであったのであり、東洋人の有するものとは異質なる骨格、プロポーション、骨太さ、等に接し、数十年ぶりに圧倒されていたという思いなのであった。

これらの展示物はまさしく、欧州の中でも特にフランス的世界観、歴史観を体現するにうってつけの歴史的遺物なのではある。