蓮根が上手い季節の「蓮根ハンバーグ」なのだ

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蓮根が上手い季節となった。蓮根を見てつくりたくなるのが「蓮根ハンバーグ」である。蓮根をすりおろして熱を加えると、独特の蓮根らしい食感が生まれる。これが何よりも蓮根が生み出す味覚のポイントである。まずは蓮根をおろし、それを手で丁寧にこねてハンバーグの生地をつくる。蓮根だけでは水っぽくて生地としてまとまらないので、山芋などをつなぎとして加えていく。蓮根と山芋をすっておろしてフライパンで熱を加えて焼いた風味は、しゃきしゃき、もちもちっとして口内にまとわり絡み付くような独特の風味、味わいである。

インターネットで検索するとこの「蓮根ハンバーグ」の具として豚、鶏等の肉類を使用しているのだが、これでは蓮根ハンバーグを十全に味わうことなどできない。この風味と食感を味わうことが蓮根ハンバーグづくりの最大の愉しみなのであり、夾雑物は少なければ少ないほど蓮根ハンバーグの真髄が味わえるのだから、レシピもシンプルに行きたいのだ。合わせるソースは和風のものであるが、その具材には、ニラ、エノキ茸、そして豆苗を使用するのが近頃の定番。和風の出汁やとろみにもよく馴染むのでお勧めなのだ。

肉類を一切使わずに、ほくほくとして味わい深い一品が誕生する。実はこれこそ、マクロビオティックの思想に適っているのだ。久々に食したマクロビオティック流「蓮根ハンバーグ」は、胃に染みてホクホクとした食感を味わうことが出来たのであった。