屋久島名物の「サバ節」で酒が進むのだ

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某居酒屋にて屋久島の名物だという「サバ節」をつまみに一献かたむけていた。初めて食する当地名物料理は、かつお節とはかなり異なっていて、酒の肴なり得る存在感を有していたのだ。かるく炙って燻製にされた半生のサバの香りが鼻をピンと突いた。そして口に頬張れば、魚特有の程よい臭みやエグミとともにサバ特有の脂の香りが漂ってきたのである。半生的な保存食のようであり、なおかつ当地料理としての鮮烈さも兼ね備えている。酒が進むこと進むこと、まるで大滝から流れ落ちるアルコールのごとくである。こんな個性的な酒の肴は滅多にない。