立ち飲み屋で飲んだ「角ハイボール」の味わい

たまにはホッピー以外の浮気をしようかと、立ち寄った立ち飲み居酒屋「座らず屋」で、久しぶりに「角ハイボール」を注文した。「角瓶」ウイスキーを炭酸で割って飲む、今ではサントリーCMにもなっている、同社一押しのアルコールメニューだ。値段は1杯190円と超格安。

ハイボール専用の抽出器「角ハイボールタワー」から注がれたその酒は、あっさり淡白の薄味であり、アルコール度も高くは無い。かといってウィスキーの味わいを楽しもうとしても物足りない。つまりは中途半端な炭酸割のリカーなのだ。スーパーやコンビニの酒コーナーを占めるカクテル類に馴れた人には、口当たりの良い飲み物となるのだろう。そんな気がする。

酒の量が物足りないという人向けに追加のリカーが用意されている。「恋玉(シングル)」80円なり。もっと欲しい人には「不倫玉(ダブル)」160円もある。

洋酒の味は脇に置いて、つまみのメニューは通常の居酒屋によくある、おでん(冬季限定)、串揚げ(富士揚)、串焼き(富士焼)、煮込み(牛スジ味噌煮込み)、等がその大部を占めている。メニューを少し個性的にアレンジしているのが特徴と云えよう。

この店は多摩地域でも有数の客を呼ぶ店である。気軽に一杯引っ掛けていこうという地元のサラリーマン等で、いつも賑わっている。「座らず屋」という店名に嘘は無く、ずっと立ちっぱなし。客同士が袖振り合って喋り合い、そんな一時の時間を過ごして立ち去っていく。立ち飲み屋の中でも純度の高い立ち飲み店なのだ。

■座らず屋 おや!福幸
東京都八王子市明神町2丁目27-6 文秀ビル
TEL 042-645-2537