身体の芯から温まった「粕汁鍋」

そもそも「粕汁」というものは、甘酒として甘受してきた、云わばスイーツの一つであった。それが「粕汁る鍋」というメニューとして提供されていたのであり、しかもこの鍋がホッコリと心身を温めてくれたものであったのだから、興味は尽きないのである。

今回食したその「粕汁鍋」は、玉葱、大根、人参、キャベツ等の冬野菜に豚肉をあしらって提供されていたものだった。粕の風味の奥には味噌の香りが漂っていて、やはりこれこそが日本の鍋なのだと云うことを実感していた。