沖縄料理の「豆腐よう」で一献なのだ

沖縄地方には「島豆腐」という豆腐料理があるのは有名だが、こと我が国の呑兵衛達にとっては「豆腐よう」のほうが有名なのかもしれない。

豆腐ようとは、島豆腐を米麹、紅麹、泡盛によって発酵・熟成させて作り上げる発酵食品である。今回食したものは紅麹は用いられていなかったようで、濃厚な豆腐的チーズ色でしめられていた。

その独特のこってりとした食感は、麹菌発酵の効果で現れたもので、腐ったチーズの様な濃厚な香りを醸している。

こんな今では大衆居酒屋にても提供される料理ではあるが、かつては沖縄琉球王朝の時代には、王族やそれに準じる身分の人でなくては食することの出来ないという、高貴な食物の一つではあった。