寒の夜にはほかほかの「アンコウ鍋」が有り難き

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40数年ぶりの大雪による寒々とした日々である。これからも数日は続くと云われる寒気の日々には、温かい鍋が有り難い。殊に冬季の旬の魚であるアンコウの鍋であれば有り難きこといっそうなのである。

ありついたのは味噌とピリリとした辛味のきいたスープがベースの「アンコウ鍋」であった。アン肝やその他の七つ道具とも呼ばれるアンコウの様々な部所が具に採用されている。尾ビレ、胸ビレ、卵巣、白身、胃袋、等々とそれぞれの部所が独特な食感と味覚とをもって主張している。

鍋料理の絞めには雑炊が定番だが、たっぷりのアンコウの出汁を含んだ米の味わいはとてつもない美味だということを思い知った。ピリ辛味噌味と相俟って、冬の代表的な鍋料理に認定しておきたい逸品の鍋料理なのである。