佐藤泰志原作の映画「そこのみにて光輝く」を鑑賞(2)

この映画の成り立ちは何よりも主演女優の池脇千鶴の存在感に依存している。テレビ東京の番組「ASAYAN」出身で、美少女タレントとして注目された彼女を、近頃ではあまりTVで顔を見ることはなくなったが、映画の世界では着実に実力派としての地歩を築いていると云えるだろう。

題名の「そこ」とは全てを捨て去った状況においての男と女の愛だと云うべきなのか…? 観賞後はまるで信じ難い結末が深くて重い感動の坩堝として渦巻かせていた。解釈は観た人々により夫々だが、この映画が訴えかけているテーマの重さは流石にズドン! と魂の奥深くを揺るがせずにはおかなかったのであった。