マイク・モラスキー氏による「日本の居酒屋文化」を読む

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青い目をもつアメリカ人のマイク・モラスキー氏が、我が国の居酒屋を巡る文化をテーマに記した文章を纏めた一冊。副題に「赤提灯の魅力を探る」とあるように、パリのカフェ、イギリスのパブ、ドイツのビアガーデンとも異なる、居酒屋独自の魅力を探ることをテーマとしている。

40年もの居酒屋経験を誇る著者だけあって、その内容は外国人による興味半分の随想の域を超えている。何よりも酒が好き、居酒屋が好き、が高じて赤提灯行脚に没頭。訪ねた店は北海道から沖縄の路地裏までの、全国津々浦々にわたっている。アル中ならぬ居酒屋中毒症状に罹患していることを伺わせるに充分ではある。

初めの3章までは「居酒屋学」などと称してカテゴリー分類等、少々固い内容であるが、後半に入るとぐっとくだけて、全国の様々な都市の横丁に潜り込んだ時のエピソードなども記されていて面白く読み進めることができた。