子供の頃に好物だった「ハムカツ」を肴に一献の夜

地元の居酒屋で「ハムカツ」というメニューが目に付いた。1枚200円と安価でもある。

ところが考えてみれば、ハムカツを酒の肴にしたという記憶はほとんど無いのだ。豚カツ、串カツ、メンチカツは極めてポピュラーであり、レバカツなる地域メニューも注目されているのに、はてな、このギャップは一体何なのだ?

思えばハムカツという食べ物は、おいらが少年の頃にはよくおやつに食していたものだった。群馬の少年が食べているおやつとして有名なのが、具もほとんど無いくらいに水っぽい「もんじゃ」なのだが、それではお腹の足しにならないものであり、実際には菓子パン類やコロッケ、ハムカツなどの揚物が人気だったのである。おいらも好物のメニューであった。

子供の頃のおやつのハムカツが薄っぺらなものだったのに比べ、居酒屋メニューのハムカツのハムは厚く、5mm程度もあり、噛み応えもばっちりの満足度充分である。ハムの感触がしっかり味わえ、生肉にはない貯蔵肉の風味さえ漂ってきていた。

御多聞にもれず、おいらの自家製ラーメンの具などにはよく用いられるのがハムであった。すなわち極めて日常的な食材ではあった。

お馴染のハムもまた厚く切って揚物にして、しかも最近珍しくなったウスターソースなどをかけて頬張れば、意外に感動的な逸品の味わいなのでありました。