司修さんの「本の魔法」から、本と作家と装幀家との濃密な関わりが匂ってくる

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装幀家として名高い司修さんの近著。古井由吉「杳子・妻隠」、島尾敏雄「死の棘」、中上健次「岬」、等々の戦後日本の近代文学を代表する書物の装幀を手掛けた司修さんが、装幀の現場におけるエピソードを綴っている。取り上げられている15の書物のどれも彼もが、作家との厚い交流が基として成り立っており、おざなりの仕事から産まれた本は一冊も無い。

おいらが司修さんの装幀の仕事に対して最初に目を瞠ったのは、大江健三郎氏の書籍たちだった。エッチング等の版画の技法を駆使して描かれた司作品は、大江健三郎作品の挿絵としてではなく、イメージが何倍にも膨らみ弾けて描かれており、司氏の装幀作品の重層性を余すところ無く示してもいたのだった。

だが何故だかこの「本の魔法」という一冊から、大江健三郎作品が省かれているのが、余談になるが、とても不可思議なポイントでもある。

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