トピックス: 2012年01月

飛騨高山にて山下清画伯の「放浪の天才画家 山下清原画展」に遭遇 (2012年01月16日)

飛騨地方への帰りに立ち寄った高山で偶然、「放浪の天才画家 山下清・原画展」に遭遇した。どうしてこの小都市にてこんな珍しい企画展が開催された かも判らずに、兎も角も展覧会場に足を踏み入れてみたところ、おいらが初めて目にする山下画伯の原画が、会場を埋め尽くしていたのだった。 ところがここもまた「撮影禁止」の貼り紙がいたるところに貼られてあり些か興醒めではあっのだ。主催者側の勝手な都合で「撮影禁止」にするなどは もっての外の行為では有るが、旅の途中で野暮な抗議などしても仕方がないので撮影は諦めていたのであり、貴重な山下画伯の作品の息遣いを、視覚的にお伝え できないのがいと残念である。 よく知られている花火などの貼り絵のほかに、鯛、金魚、山女魚、鯖などの魚類や蝶々、ふくろう、蟻、かたつむりなどの動物や植物、その他様々な生命体がモチーフにされていて、それが切り絵と云う手法と相俟って、極めて高貴な創作品として展示されていたのである。 中には「タイに花火」という意外な取り合わせの作品も有り、これぞ我国におけるシュールリアリズム作品の極北ではないかとも思わせるものではあった。この傑作もまた「撮影禁止」などと云う馬鹿げた主催者側の意向で紹介できないのがいと残念なり。 非難ばかりでキーボードを置くのも詰まらないのでもう一言。 山下清画伯と高山市との関係性はほとんどないと云うことである。だが、当企画展のオーナーが熱心な収集家であるなどのことからこの展覧会が実現したと云うことであり、行きずりの旅行者としては行幸であったのかもしれないと思った。 地方都市でも益々に、このような熱心な収集家による展示会が開催されていくことを望む也。 ■放浪の天才画家 山下清原画展 高山本町美術館 岐阜県高山市本町2-61 0577-36-3124

“魂の陰影を剥ぎ取る”建築写真集「瞬間の連続性」を刊行しました (2012年01月03日)

みどり企画の出版事業部であるみどり企画出版では、このほど7人の写真家集団による建築写真集「瞬間の連続性」を刊行しました。「建築」という身近な素材をモチーフにしながら、日常的には余り接することのできない、特別な一瞬間の表情等が巧みに捉えられた作品集です。 現代美術作家の上野憲男さんが、巻末に同写真集への手書きのコメントを寄せてくれているのでここにご紹介しておきます。(誌面では手書きのそのままで掲載していますがここでは活字に置き換えてご紹介します) ―――――――――――― 魂の陰影を剥ぎ取る 日本初の高層ビルディング「霞ヶ関ビル」の写真をシャッター音も心優しく包むようにして撮影した川澄明男の作品はその設計者の名と共に今にして輝きを放ち続けている。 その川澄明男を師と仰ぐ小林研二をリーダーとする建築写真家集団。無機的な建造物に“やるせない”位の生命を映し出すPhotographer達。 硬い石の中にも鋭い鉄鋼、硝子の中にも、そして木や紙、植物にも、あらゆる材質の骨格の中に、風のようなしなやかさで吹き抜け、魂の陰影を剥ぎ取り、現代美術作品と見まごうような見事な映像を造形化した。 本写真集がスタートと言うこの「瞬間の連続性」は今後、益々鋭敏に豊かに展開してゆくことは間違いないだろう。 上野憲男 ―――――――――――― ■瞬間の連続性 the continuum of moments ISBN978-4-905387-01-5 定価:本体1000円(+税) 発行:みどり企画出版 企画・編集:川澄・小林研二写真事務所 版形:250×250mm 並製本 ページ数:60p ▼ご注文はこちらからどうぞ。 http://midorishop.cart.fc2.com/ca0/2/p-r-s/