月の在る風景に関する想い出

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おいらの絵画制作のテーマの中でありますが、かなり大きな地位を占めているのが「月」であり、ことに其の月の裏側に対する想いの強さがかなりの比重を占めているのです。思春期のある時期の想い出であるが、おいらは月の裏側を見たいと欲していたのでした。察しの良い人々にはピンと来るだろう。ピンク・フロイドによる名曲「The Dark Side of the Moon」に、或る時期に心底を揺らばされていたことからの、月の裏側への憧憬から発せられた、思春期ならではの想い入れなのであった。ウサギが住むと公言されていた月の裏側には何が存在しているのだろうか? などといった疑問符が沸き、そんなおいらの思春期の疑問符は拡大していったのだったのです。「狂気」とも和訳されたその名曲の存在の背景には何があるのか? といった疑問が、そもそもの出で立ちであり、そのような素朴な疑問がずっとずっと、奥深くに巣食っており、数年前からおいらの制作の主要なテーマの一つとして湧き上がっているのであります。月の裏側を見たいというおいらの願望は、いずれの時期には叶うことになるのでしょうが、今では月の裏側に限らずに、月の表面における憧れを強くしていったのでした。月の表面には何が在るのか? 生命は存在するのか? 宇宙の生物は地球外に在り得るのか? 等々の疑問が、おいらの「月」に関してのテーマに対して、強く反応してきていたのが、おいらが月の裏側や表面に対するテーマ性を強くしていったことのきっかけで在ったのだろうと思うのであります。そんなおいらの近作にも、月が沢山登場しています。旧作品の御紹介とともにご覧下さい。

夏の巨大ナスを味わうには「米ナスの田楽」が最適だ

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アメリカから来た巨大ナスの「ブラックビューティ」を改良した種類が「米ナス」である。そもそもまん丸な恰好のブラックビューティーを、日本で品種改良した代物だ。

日本種のナスに比べて大振りであることに加えて、その味わいはすこぶるジューシーなのであり、夏野菜の瑞々しいエキスを堪能することができる。

そんな夏の巨大ナスを「米ナスの田楽」というメニューにて味わったのだった。

田楽という料理につきものの味噌だれは、ベースの赤味噌に加えて砂糖や酒がアレンジされたものであろう、米ナスの上にナスの身が隠れるくらいに、たっぷりとかかっていたのであり、些か煩くも感じていたが、夏野菜のナスにはピッタリの味わいであった。

味噌と茄子の相性は国境を超えて良好なることを再認識していたのである。

我が国の名匠映画監督、大島渚さんの死を悼む

大島渚監督が逝ったという。享年80歳。肺炎が死因だという報道である。以前から脳梗塞による体調不良がうわさされており、リハビリに励んでいる姿などがよくマスコミ映像でみかけていたものである。肺炎が原因で命を終えるということは以前は考えにくいことであったが、近頃はリハビリ中の高齢者の死因の上位に「肺炎」が並んでいる。十分注意するに越したことはないのであろう。

大島渚監督といえば、「日本の夜と霧」「青春残酷物語」「新宿泥棒日記」等々の作品で注目され、「日本ヌーベルバーグ」の第一人者として日本の映画界をリードしていた名匠である。おいらも高校を卒業後には各地の名画座等にて大島渚監督の映画にのむさぼり観ていたものである。