大きく丸い「米茄子」の肉味噌焼きを味わった

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今時の茄子の種類は多くて名前も覚えるにも四苦八苦するくらいだが、其の中でも米茄子は飛び抜けた個性を示しているので覚えやすく、しかも其の特長を活かした料理メニューが美味なのであり、舌を楽しませてくれるのである。

もともとは米国産の品種が改良されて我が国に育っている。全体的に大降りで丸くて、果肉が締まっているのが特長である。茄子田楽にしたら味噌と相性が抜群だと思われるが、単純に豚肉味噌と合えただけでも充分な味わいだった。身の締まった果肉を焼いて肉味噌で味付けしたものが本日のメニューであり、とても納得すべき味わいだったのである。

大阪鶴橋風「串カツ田中」の「ちりとり鍋」で温まった

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大阪地方発祥の鍋の代表格ともなりつつあるのが「ちりとり鍋」である。命名の由来は鍋の形態が「ちりとり」に似ているという極めて単純な理由に依っている。地元八王子に新規オープンした「串カツ田中」でこの異色の鍋を目にしたので、興味半分で食してみたら意外にもホッコリと温まることが出来たのだった。

ちりとりに似た鍋を元にして具材とスープをアレンジして地域鍋として売り出しているのである。用いられている具材は、九州博多を発祥とするモツ鍋のそのものとほとんど変わりはないと云ってよい。つまりは博多のもつ鍋のパクリ風とも云えよう。それがどういう経緯か大阪発祥の「ちりとり鍋」としてブランド化しつつあるのだから面白い。

もつ鍋のパクリ風と書いたが、大阪風の特徴も少々垣間見れる。たとえばモツに大量の辛味調味料が揉み込まれていたり、山盛りの高さで具材を盛って食するものたちを驚かせることなど、様々な試行錯誤の跡が見て取れるである。そんな試行錯誤が成功したとは云い難いが、関東にてこの鍋を喰らったものとしての率直な感想を述べるならば、大阪文化の一端を目にすることとなっていたと云えるのかも知れない。

■串カツ田中 八王子店

http://kushi-tanaka.com/201401/2014110.html

「イカ納豆」は納豆不足を補う逸品メニューなのだ

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納豆はそのままでは酒のつまみになり難いが、イカと合わせるだけで逸品の酒の肴に早変わりなのだった。地元の居酒屋にて注文した「イカ納豆」は、そんなある種の一寸した驚きの気持ちを惹起させていたのである。

少々細かく観察してみると、其の納豆は細かくひき割りにされていた。ひき割りにされた納豆が此のメニューの肝でもある。納豆の豆そのものとイカの身とはあまり相性が良くないらしいのだ。

味付けはわさびと少々の醤油である。此の味はとてもシンプルであり、他の夾雑物は必要がないと思える。たとえ和食の出汁だろうが鰹節だろうが昆布だろうが必要がないと思われるのである。ピリっとしたわさびの刺激が此のメニュー全体に統一感を与えているようである。

思うにこのメニューは酒が進むこと請け負いなのであるが、納豆を補給するのにも適当なメニューなのである。近頃のおいらの食生活において納豆不足が懸念されているからこその、大切なメニューとなっているのである。

春間近の「ホタルイカ(蛍烏賊)」に舌堤み

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大寒を過ぎた今頃になると「ホタルイカ(蛍烏賊)」が目についてくる。小振りながらボイルしてぷくっとしたその姿形は個性的であり、様々ある他の酒のつまみらを個性的な風体によって凌駕していると云ってよい。春を告げるような爽やかな味わいとともに、この季節には求めて食したくなるのだ。

そもそもホタルイカとは春を代表する味覚でもあり、春が先かホタルイカが先かは知らぬが、両者が相まっての風物詩なのである。春の夜には、海上に青白い光を放つ。その姿は、神秘的な光そのものではある。そんな神秘の光を思いながら味わうホタルイカ(蛍烏賊)の味わいは、春のこの時期ならではの逸品である。ピチピチとした食感やら春らしい香りなどにて満喫したのだ。

「ホタルイカの酢味噌和え」もまた、そんな旬メニューの一品。ボイルしてぷくっと太ったホタルイカに酢味噌を和えて出されており、まさに旬の美味を味わうことが出来たのだった。今期、「生ホタルイカ」を食していたおいらではあるが、ホタルイカの味わいはボイルして酢味噌で和えるのが一番だと合点したのであった。

村上春樹さんの不可解な最新作「木野」を読む(2)

月刊「文藝春秋」に掲載されている村上春樹さんの「木野」を此の数日間じっくりと再読した。同じ小説作品を近い期間を経て再び読むということは珍しい。そんな珍しい体験をこの「木野」が要求していたということなのだう。

村上春樹さんの最新作「木野」では様々な登場人物および人間以外の生物、アイテム等々が登場している。ざっと列挙するならば、先ずはとりあえずの主人公の木野、不倫がばれて別れることになる妻、店舗の引き継ぎで濃く交流することになるが元々長い付き合いの伯母、そして、カミタという不思議な登場人物。「神田」と書くが「カンダ」ではなく「カミタ」と称している、云わば裏世界との関係を仄めかすカミタは此の作品のある意味で主役級の存在感を示しているのであり、そんなこんなからもハードボイルドを担ぐ役者としてのカミタの存在が此の作品上では特段にクローズアップされているのだ。その他、木野が成り行きで情事を交わす女と其の愛人等々が物語を盛り上げている。

ちょいと本筋から離れるが、登場人物の他に重要な生き物としては、「木野」という店舗に愛着を持って来る灰色の野良猫や、猫が店を去っていった後に現れる三匹の蛇たちの存在が特筆される。ともに登場人物たちに負けず劣らずの存在感を付与されており、物語の構成において重要な役割を担っている。

数日前に一読したばかりの時には、「カミタ」の存在が全能の神の申し子のごとくに捉えられたのだが、二度目の読書体験を経て後にその思いは消されていたと云って良い。むしろ全能神の存在が此の世の中から砕かれていく様態が描かれているのかも知れないという思いにビジョンを変化させていったのである。ハードボイルド的登場人物としての全能神は、小説全体の世界観をリードすること、やり遂げることを志向しつつも、その非現実性や無力さに目覚めるのである。作品途中にて主人公こと木野の戸惑いが生じていくのは其の為であると考えられる。主人公が依って頼るべきヒーローの存在が頼れなくなることと同様に、物語のビジョンも破綻をきたすように進んでいく。頼るべき神話を持ち得ない現代の物語のビジョンが示されているのである。

寄居の居酒屋「金太郎」で辛味タレの焼きとんを食らう

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上州に帰省した帰りの八高線で寄居にて途中下車した。駅前の「金太郎」にて辛味タレ付きの焼きとんを味わうためである。そもそもながら豚のもつを串焼きにして提供される焼きとんは埼玉県東松山界隈では「焼き鳥」と呼ばれている。そんな埼玉東松山風の焼きとんは、この寄居が発祥だという説があり、特にこの居酒屋「金太郎」の焼きとんの味は特筆すべきものが在るのだ。

豚の「カシラ」「タン」等々の部所に軽く塩をまぶして丹念に炭火で焼いていく。炭火で時間をかけて程よく焼いていくことで芳ばしい香りが立ち上っていき、注文を待つ客には否が応でも食欲を刺激されていくこと必至といった成り行きである。カウンターに出された豚モツの「焼鳥」を眺めれば、もう口腔内はの涎たらたら寸前的状態。ぐっと喉を引き締めて、豚モツの焼鳥を食らったのであった。

「焼鳥」こと焼きとんとともにカウンターに添えて出されていたのが、特性味噌だれである。赤唐辛子がたっぷりの辛味味噌であり、焼鳥に乗せればピリリとしてひき締まった味わいに変貌するのだ。鮮度の良くぷりぷりと噛みごたえも麗しいモツの串焼きと、ピリリと刺激度満点の個性的「焼鳥」のルーツは、寄居町にあるということのようである。

■金太郎 寄居駅前店
住所 埼玉県大里郡寄居町寄居1227

「アボカドおろしという」メニューにみる、アボカドと大根おろしの好相性には吃驚なのだった

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昨今では「アボカド」という食材は寿司ネタとして注目されており、純日本的な寿司店でも採用されるようになっているのだ。

西欧風食材としてのアボカドと純日本的な寿司ネタとの相性が、意外的なマッチングを醸していたということなのであり、日本食こと和食に対する新たなビジョンを示していたということなのだった。

そんなアボカドが大根おろしという日本的食メニューとの相性が抜群だったということが、極めて注目に値する発見なのであった。いわく、アボカドに大根おろしは良く似合うのである。

行く冬を惜しみつつ「上海火鍋」で温まる

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高円寺で途中下車して「大将3号店」へと足を運んだ。冬季限定の「上海火鍋」にありつくことが目的だった。思えばもう1年以上の間、火鍋を口にしていなかった。冬に火鍋は必須のメニューであるはずだが、このところずっと食べていない。春が近い昨今になって非常に火鍋が食べたくなっていたのである。

冬の鍋の中でも「火鍋」はやはり、身体をほかほかに温めてくれる最も有力なメニューではある。唐辛子をはじめとする香辛料をふんだんに使用した鍋料理であるからして温まらないはずはないのだ。具になる材料は韮、白菜、モヤシ、春雨、葱、等々の野菜中心の出汁が出たスープに、豚肉や牛肉、ラム肉をしゃぶしゃぶするようにして食する。中華料 理の基本スープは鶏がら出汁だが、ナツメ、花椒、桂皮、八角、松の実、クコの実、等々の香辛料がスープの深みを与えていく。別名で「薬膳火鍋」とも呼ばれる 所以である。

ある時期のおいらは火鍋に嵌っていたことがあり、都内の火鍋専門店やらに足繁く通っていた。辛味が際立っていた専門店の火鍋は、汗をふきふき、口を パクパク、そしてハーハーと大きく呼吸をしながらコップの水を口に含みつつ、完食を目指していたものではあった。それはそれで愉しい経験ではあったのだ が、火鍋=辛味的刺激体験という構図には、ある時期になって飽きを来たしていており、それ以来はあまり外食で食することは少なくなっていた。今回の「上海火鍋」はベーシックな火鍋のレシピを踏襲しつつ、スープは辛過ぎず、大蒜味が利いていたり、春雨が辛さを中和していたりと、とても優しい味わいに感じられたのである。

■大将 3号店
東京都杉並区高円寺北2-9-6

鱈との相性が抜群の関東風「湯豆腐」でほっこり

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大寒に入って数日という今日日であるが、昼間の寒気は些かおさまっていてぬくい空気が身を包んでいたような一日であった。そんな日の夕刻どきには代表的な冬の鍋料理の「湯豆腐」が恋しくなり、「湯豆腐」で温まっていたのである。

もとより寒い冬のさむい夜には鍋を注文することしばしばなれども、湯豆腐を食するにはいささか特別なる拘りが存在する。つまり湯豆腐の大切な脇役であるタラが在るということである。タラは銀ダラだったり真ダラだったりするが、豆腐のみの湯豆腐は味気ないのであり、重要脇役的存在である「タラ」が居てこそ、美味しい「湯豆 腐」が成り立つのである。

本日の「湯豆腐」は関東風湯豆腐の正しいレシピを踏襲していて、先ずは昆布で出汁をとり、4~5cmにカットした木綿豆腐を並べて、鱈の身とネギと春菊を合わせている。小さい切り身ながら鱈の身を加えることで、豆腐鍋にも奥行きが出るのであり、関東風湯豆腐のツボとも云えよう。湯豆腐の味の決め手は、豆腐と鱈との絶妙の相性にある。それが京都などの近畿地方では「湯豆腐」は豆腐と昆布出汁のみ等といった一地域善がりの風習がまかり通っており、そんな一地域善がりが関東の食文化にまで蔓延しているのは由々しき事態だ。ところによってはタラの入った湯豆腐のことを「タラチリ鍋」などと呼んでいる。タラがどっさりと大量に用いられているのが「湯豆腐」との差異であるとも云 えるが、それでも湯豆腐鍋にタラが必須であるというかっこたる基本は動じることがない。湯豆腐を食するにはいささか特別なる拘りが存在する。つまり湯豆腐 の大切な脇役であるタラが在ることである。タラは銀ダラだったり真ダラだったりするが、豆腐のみの湯豆腐は味気ないのであり、重要脇役的存在である「タ ラ」が居てこそ、美味しい「湯豆腐」が成り立つのだ。

辛島美登里さんの「サイレント・イブ」にうっとり

久しぶりにテレビをつけていたら、偶然にも辛島美登里さんの「サイレント・イブ」が芳苑されていたのである。グランドピアノの前で歌っていた辛島美登里さんの歌声は、今更ながらにおいらのハートを直撃したと云ってよい。

辛島美登里さんと云えばおいらは常に「iPhone」のミュージックに登録していることはもとより、常に聞き入っているアーティストの一人である。

放映中の某TVではその後に武田鉄矢などが出演しているが、そんな如何わしき歌手の中において、辛島美登里さんの存在感は逸品のものなのである。