今季初の松茸料理は「松茸のホイル焼き」

上野のアメ横で松茸を購入した。店員に確かめたところ韓国産ということである。未だ傘が開く前のもので、身はしっかりと太っている。見るからに旨そうな気配がしていた。

焼き松茸がもっとも美味しい調理法だということは判っているが、本日はちょっと浮気して「松茸のホイル焼き」というものをつくってみたのだ。たぶんおいら史上、初の試みであった。

通常の茸のホイール焼きのレシピで出汁と醤油の量が多すぎたせいか、松茸の香りや味がしぼんでしまったようであり、やはり失敗のようではあり、少々後悔が残っている。未だ残りがあるので明日はやはりというのか、松茸ご飯か焼き松茸を作って味わおうと決めたのだった。

さり気なく刊行されていた村上春樹さんの「ねむり」

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村上春樹さんの「ねむり」を読んだ。眠ることが出来なくなった女性の一人称による告白形式の小説である。

刊行されたのは2010年11月。「1Q84 BOOK 3」が発刊されて、「BOOK 4」の刊行が期待されていた当時のものである。つい先日に同書刊行の存在を知り、購入して読み進めていたものであった。

とはいってもこの作品は、春樹さんが1989年に書いて発表した「眠り」をリライトした作品である。この最新の時期のオリジナルという訳ではない。同書のあとがきにて春樹さんは書いている。いわく、

「そのときのことは今でもよく覚えている。僕はそれまでしばらくのあいだ、小説というものを書けずにいた。もう少し正確に表現するなら、小説を書きたいという気持ちにどうしてもなれずにいた。その原因はいくつかあるが、大まかに言ってしまえば、当時僕がいろんな面において厳しい状況に置かれていたため、ということになるだろう。」

村上春樹さんにとってこの作品については、当時の特別な、何かしらよくない事情が介在していたようなのである。そんなときに執筆されて発表されていたのが「眠り」という作品であった。この「眠り」は当時に執筆された「TVピープル」という作品とともに、文庫版にて収録されている。

今年もまたノーベル文学賞の受賞に期待がかかる村上春樹さんの、最新発表作である。これがきっかけであれなんであれ、春樹さんのノーベル文学賞受賞を、ファンとしてこの季節には、たっぷりと願っている。

下町流「元祖酎ハイ」の琥珀色の正体に興醒め

下町の餃子系居酒屋で、メニューにあった「元祖酎ハイ」の名前につられ思わず注文して飲んでみた。

出てきたグラスを眺めると、透明なはずの酎ハイの色味がほのかな琥珀色に染められている。焼酎の代わりにウイスキー等の洋酒を用いているのかと予想して口に含めるが、洋酒の気配も感じさせない。焼酎のキリリと締まった喉ごしも無きに等しかった。

「元祖」とうたう割にそのインパクトは薄かったのである。アルコール度も低めなのだろう。むかしはよく飲んでいたそのほろ苦い味わいが喉に伝わってこないので、少々がっかりしていたのだ。今では多種類販売されている「サワー」の類と違い「酎ハイ」の魅力はと云えば、炭酸と焼酎の出会いが生み出すほろ苦さなのだ。そもそもこれがなけれは「酎ハイ」の名前に値しないものなのである。

まったく合点がいかなかったおいらは、店の親仁に「この琥珀色の正体は何なのか?」と尋ねてみた。するとかえってきたのが「元祖酎ハイの素というのを使っているのです」という答えなり。う~む、素朴過ぎるこの答えに、一瞬間うろたえてしまったおいらではあった。

ネットで早速調べたところ、おやじが「元祖酎ハイの素」と語った正体が「天羽の梅」という名前で販売されている代物だということが判明した。原材料に「梅」は一切使っておらずに合成着色料、保存料を多量に用いた飲料物であったと知り、興醒め至極なのではあった。

タイ国の代表的味覚「トムヤムクン」をヌードルで味わう

タイの国民的料理と云えばまずは「トムヤムクン」のスープ料理を連想する。何度か飲料に浴することとなったが、これを日本で調理するのはほぼ不可能と感じさせる、辛味と酸味を主とした、複雑な風味が特徴的なスープ、複雑な味覚の料理だ。

タイ料理専門店にて、この「トムヤムクン」スープにルードルが入った「トムヤムクンヌードル」にありつく機会を持ったのだった。

独特の風味と味覚をもたらすのは、ひとつに海老の独特な調理法にある。そもそもその語源をたどれば、「トム」は煮る、「ヤム」は混ぜる、「クン」はエビのこと。エビ入りトムヤムスープという意味であり、特に海老の身から取り外した殻を、バイマックルー、プリッキーヌ、カーといった香辛料をチキンスープで煮て作ったスープがベースとなってタイ料理の基本が作られている。

更にそのスープをベースにして、タイ料理の多くが提供されている。今回食した「トムヤムクンヌードル」もそのひとつだ。

漁業が盛んなタイ国の料理の中でも群を抜いて、このトムヤムクンスープが世界の食通の舌をうならせているのである。我が国とはだいぶ異なる食文化の発展的形態である。

それだからこそう~ん!と感嘆させる、世界に冠たるスープが存在するのではある。

秋の茸料理のニューウエーブこと「茸の塩辛炒め」に意外性の舌鼓

涼しい秋の風が吹き去っていることで、秋の季節感が染みてくる。

元々は秋の食味を味わせてくれるのが、秋の茸のいろいろなのだ。という訳で、しめじ茸等の茸の美味い料理を味わったので、記しておきます。

茸とネギとを炒めた後に、イカの塩辛にて味付けをしたものである。イカの塩辛が塩味を引き立てつつ、ピリッとしたアクセントを加えている。

これはまさに秋の茸料理のニューウエーブと云ってよく、いずれ近いうちに、もっと大量の茸類を使って、更に美味しい茸料理を自宅調理したいと思っていた。

岩海苔の磯風味がはえるラーメンデパート宮城の「ファンモン麺」

これまで何度かレポートしている、八王子のラーメンデパートこと宮城の「ファンモン麺」を食した。

八王子の観光大使を務めている「ファンキーモンキーベイビーズ」がプロデュースした麺料理となっており、時々は口にしたくなるような特別な魅力を有している、逸品料理の一つとして考えている。

八王子ラーメンの基本を踏襲した宮城ラーメンをベースに、濃緑の海草のようなもの「岩海苔」がどぼっと載っている。大量の海藻がトッピングされているのであり、この海草こそが、メンバーモン吉がお気に入りの岩海苔なのだ。ファンモンプロデュースによって生まれたのだ。つまり、「ファンモン麺」とは「ファンモンのファンモンによるファンモンのためのメニュー」だということになる。たしかに岩海苔は八王子ラーメンのスープに良く馴染んでいて美味しいのだから、ファンは口コミネットワークなどを経て、益々ファンモンの味に群がるのだろう。

■ラーメンのデパート 宮城
八王子市子安町 4-26-6
電話 0426-45-3858

秋の風味が味わえる「舞茸グラタン」を作った

秋の旬の味はと云えば、秋刀魚や松茸を思い浮かべる。然しながら松茸は高級食材であり、中々食する機会には恵まれないのが現実だ。普段のスーパー店にて手軽に手にして秋味を味わいたいと思いつつ手にしたのが「舞茸」であった。

実は舞茸も季節に依らずに年中出荷されている。おそらくはおいらが購入した舞茸もまた、年中出荷の非天然ものであるのだろう。

少し前まではこの秋の味覚食材は、山中に舞茸狩りに出た人々がこれを見つけるたびに「舞い上がるほどに」嬉しがって狂喜したと云うことから「舞茸」の名前が冠せられたという説があるくらいである。とても貴重であり、かつ栄養価や季節感を高くしていた食材であった。

と云うことで先ずはこの舞茸を食材にして調理したのが、「舞茸グラタン」だったのである。

舞茸をはじめとして茸類はグラタン料理に似合っている。洋風料理でありながら季節感を感じさせるものとしては、この「舞茸グラタン」に勝るものが無いとさえ思えてくるくらいなのである。

味わいは期待を裏切ることなく、舞茸の食感やら秋味とやらを感じさせて満足のものであった。いずれは高級食材の松茸をグラタンにして味わいたいとは考えているが、この舞茸グラタン以上の味わいを経験させてくれるのかについては疑問が残っている。

沖縄料理の「豆腐よう」で一献なのだ

沖縄地方には「島豆腐」という豆腐料理があるのは有名だが、こと我が国の呑兵衛達にとっては「豆腐よう」のほうが有名なのかもしれない。

豆腐ようとは、島豆腐を米麹、紅麹、泡盛によって発酵・熟成させて作り上げる発酵食品である。今回食したものは紅麹は用いられていなかったようで、濃厚な豆腐的チーズ色でしめられていた。

その独特のこってりとした食感は、麹菌発酵の効果で現れたもので、腐ったチーズの様な濃厚な香りを醸している。

こんな今では大衆居酒屋にても提供される料理ではあるが、かつては沖縄琉球王朝の時代には、王族やそれに準じる身分の人でなくては食することの出来ないという、高貴な食物の一つではあった。

初秋に最も脂が乗るという「サンマの刺身」を食した

サンマが美味しい秋になって、サンマの塩焼きより先に刺身を食してしまった。通年より一足早いサンマの味わい。順序も塩焼きを差し置いてのものである。

冷凍システムの進歩により秋サンマが身近となっているのであり、食べ物屋としてみれば単価の低い旬のサンマを、高い値を付けてメニューに載せられるのであり、願ったり叶ったりなのではあろう。

下に氷をひいた特別あつらえの容器に乗せられて提供されていたのである。こんな特別あつらえのサンマはとても瑞々しく、旬の味わいを充分に堪能したのであった。

ところでこの時季こと初秋のサンマは、秋深くなってからのサンマよりも脂の乗りが良いのだと云う。カツオと違って北から南下のルートを旅するサンマは、旅をするにつれてその身の脂身を減らしていくのだという。南下の旅が相当にハードな運動量を必要としているらしく、まさにダイエットの旅だという。

人生ならぬサンマ生のピークをダイエットの旅に費やすサンマの生涯が、何ともドラマティックに感じさせられた今宵なのである。

特別なつまみである「ガツキムチ」に関する考察

ホルモンの一種のガツをキムチ風に漬け込んで出されるこの料理。まっ赤ッかな色が印象的である。そんな「ガツキムチ」を食した翌日は赤い便のキムチを見て過ごすことが必須なのである。

それでも可也旨いのがこの「ガツキムチ」。それだけは認めていてくれ。

便がまっ赤っかになっても、これを食べた痕跡が残るならばこの赤々とした便を保存したい、等とのたまうた人は居なかったようなのであり、これをもって締めとするのです。