とんとんのまち前橋の「焼きトン」は質実剛健の味

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TONTON(とんとん)のまちとして売り出し中の前橋で焼きトンを注文。出てきたのは「上州豚」をぶつぎりにカットして炭火でやきこんだという、とても質実剛健的な一品であった。

ばら肉を串焼きにしたものに加えて、レバ、ハツ、等の部位をたれで焼きこんだものも、シンプルな豚のモツ料理として堪能することとなった。古くから慣れしたしんだ故郷のあじである。

前橋「登利平」の「上州御用鳥めし」は郷土の味

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上州前橋では「とんとんのまち」などと近頃では豚肉料理がピーアールされているが、実は豚肉料理以上に美味いと評判なのが鳥めしだ。もう少し詳しく説明すると、「登利平」の「上州御用鳥めし」という。郷土色豊かな弁当として市内のさまざまな場所にて購入できるほか、市内5箇所の直営お食事処にて出来立ての鳥めしを味わうことができる。

旨み豊かな鳥の腿肉を薄くスライスしたものを丁寧に焼き込んでいる。そして下に敷かれたご飯にはあまからい特製のたれがしみこんでいて、鶏肉とこの甘辛い特製たれとの相性はまさに絶妙のひとことであり、しごく食欲をそそるのだ。昔から親しんできた郷土の味なのである。

カンヌ映画祭で審査員賞受賞した「そして父になる」のロケ現場こと「TSUTAYA」という電気店を探索

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昭和の電気店そのままという風情を残した前橋市内の「TSUTAYA」という電気店がある。

かつてはおいらが少年時代をすごしていた頃には当たり前の店舗である。そんな店舗が注目を浴びた理由は、国際的な映画祭であるカンヌ映画際に「そして父になる」が、第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞を受賞したことによる。つまり、前橋市内の「TSUTAYA」という電気店が、同受賞作品のロケ現場になったことにより、注目度が高まったという訳である。

店舗に近づいて中をのぞいてみると、古びたテレビジョンと共に関連する周辺機器たちが鎮座している光景に目を釘つげにされていた。いまどきのパソコンやらが置かれていたらば書いたいなという願いは適わなかった。いまどきの効率を度外視したかのごとくに存在するかのような電気店なのである。

■そして父になる http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/

TONTON(とんとん)のまち前橋の「元祖とんとんお重」

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いつからか上州前橋は「TONTON(とんとん)のまち」と呼ばれるようになったらしい。らしいと書くのは、おいらが青少年じだいを過ごしたころにはこうした呼び方はなかったからだ。ところがいまでは、帰郷色豊かなローカルフードなのだった。

前橋EKITAという駅前ビルの地下ではんばいされている。豚のロース肉を特製味噌だれに漬け、1枚1枚丁寧に炭火焼してお弁当にされている。味噌の甘辛味がなつかしい昔からの豚肉料理であり、販売元のシェ・スナガでは、同様の食材のお重が提供されている。今年の「第4回 T-1グランプリ」では決勝進出されたという人気のメニューだ。

シェ・スナガ 027-251-8311 群馬県前橋市石倉町2-4-1

暑い季節に欠かせないのが「辛味大根」

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食欲が落ちる夏になると欠かせない食材は色々あるが、その代表格と云うのが「辛味大根」である。蕎麦やうどん、そうめん、或いは家の事情状況で云ったらば、韃靼蕎麦、アマランサスうどん、等の薬味としては最適なのだ。

近頃では一般のスーパーなどでも置いていてポピュラーになりつつある。それだけで食べたら決して美味くない。だが薬味としては逸品なのである。葱が無くとも辛味大根があれば美味い蕎麦が味わえるのだから、これからの暑くなる季節には欠かすことが出来ないのだ。

「鮎の塩焼き」に蓼酢などは無くてよしの逸品の味わい

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川魚の代表格として挙げれば、やはり鮎なのであり、その料理も鮎の塩焼きにとどめをさすと云ってよいだろう。こと海無し県こと群馬県にて生まれ育ったおいらの事情を述べさせてもらうならば、日常的に鮎は食べたことがなかった。川魚といっても鮎は特別なのであり、鯉や鮒や虹鱒くらいにポピュラーだった川魚とは一線を画して高嶺の魚だったのである。であるからしておいらも鮎の美味さを知ったのは、高校を卒業して後のこと。しかもかなりの年月を経て20代も後半に差し掛かっていた頃だったと記憶する。先輩に連れられて訪れた居酒屋では、いくらだったかは失念したけれども、「鮎の塩焼き」はとても高価にメニュー表に映っていた。こんなに高い川魚と云う鮎の味はと云えば、当時の記憶では淡白な白身だったという思いがつのるのだが、やっぱりいま此処で味わう全身に塩をまぶして炭火で焼かれた「鮎の塩焼き」はといえばまさしく川魚の王者に相応しい。よくある鮎に添えられる蓼酢のような余計なものは無くてよし。無くて更によしの逸品の味わいなのであった。

海のパイナップルことホヤは東北からの恵みの味わい

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「海のパイナップル」とも呼ばれるホヤの刺身が旨い季節になった。外見はグロテスクなことからなかなか口にしない日本人も多いというが、この味を知ってしまったら食べないわけにはいかないと云えるくらいに逸品の味わい。軽く酢で〆たものが素材の味を引き立てている。東北の地場食材としてもっとも愛着に満ちた逸品である。まさに東北からの恵みの味だ。

芥川賞落選作家島田雅彦さんの「島田雅彦芥川賞落選作全集」は全集制覇すべし

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「島田雅彦芥川賞落選作全集」を読んでいる。何しろ同文庫を手にしてすぐに、島田雅彦さんによる「芥川賞との因縁」というタイトルの前書きにひきつけられてしまっていたのだ。

今や芥川龍之介賞を選出する権限を手にしている選考委員の島田雅彦さんであるが、若い駆け出しの頃にはさまざまな身の周りの不条理に悩まされていたのだった。人気作家こと島田雅彦さんは、過去の若い頃においては将来の文学界を担うべき作家として嘱望されていたのであり、6つの作品が芥川龍之介賞の候補作になりながらも、ついには芥川賞を受賞することが無かったという、ある種の勲章をいだいている。云わば芥川賞受賞に引けをとらないくらいの勲章にも値するしろものである。

数十年ぶりに読んだ初期の代表作「優しいサヨクのための嬉遊曲」は、島田雅彦さんの原点であるばかりか、既成の文学界といった枠をぶち破る資質を有していたということを思い知らせていた。

6作品をよみおえてはいないが、読み終える価値ある全集であることを納得させられたのである。

今年の紫陽花がようやく見頃になった

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空梅雨は紫陽花に似合わないのであり、花を咲かせていた近くの紫陽花もいまひとつの様子。カラカラに乾燥しきった紫陽花は成熟しきれないままに生を終えるかのごとくにもまみえていた。空梅雨では見頃も訪れずに終わるのかと慨嘆しかかっていたそんなとき、台風の影響からくる数日前からの雨模様で都内は濡れそぼっていたのであり、近くに咲いていた紫陽花も息を吹き返していたのだった。

薄いブルーから次第に濃度を増していき、成熟期には葉脈から瑞々しい水分の通路かのごとくに潤っていく、そんな紫陽花の生態を今年もこの目に収められたことはラッキー至極にござ候ふなのであった。

「松本市美術館」の草間彌生展示室では、信州土着の創造性を存分に受け取ったのだ

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草間弥生さんといえば、信州松本出身の現代芸術家として名高く、先日訪れた「松本市美術館」の草間彌生展示室では、草間さんの独特な創造世界に接することとなっていた。まるで少女の頃からの特筆すべき創作のインスピレーションが、成人となって以降、或いは米国へ渡って以降、そして世界の名声を獲得して後の郷土の地に帰ってから以降…、といった全てが生々流転する草間さんの斑点のごとくに視覚化され、感じ取っていたのである。表現方法は絵画、ソフトスカルプチャー、コラージュ、版画、環境芸術、野外彫刻、映像、文学など多岐に渡り、それらの作品の生成過程を当美術館で目にすることとなっていたのである。

例えば「かぼちゃ」が此の地域の名産かどうかは知らないが、当信州松本においてはかぼちゃのイメージは、草間彌生さんの作品イメージに被っている。どうしても草間さんの作品イメージとかぼちゃそのものとを区分けしていくことが難しい。かぼちゃは信州松本においては郷土に密着した野菜であると共に、草間彌生さんという存在を通過して変容した「かぼちゃ」となって定着している。草間彌生さんの信州土着の創造性を存分に受け取ったのであり、また郷土松本との確執を経ての特殊な、云わば「関係の絶対性」というものを感じ取っていたのであった。

■松本市美術館
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/

■松本市美術館 草間彌生 展示室
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/p4/p3-html/p3-kusama.html

【追記】

撮影NGという規制のために当美術館展示室の模様を紹介することが出来なく至極残念である。公共的美術館がこのような固陋な規制に終始していることは納得できないということをここに記しておきたい。例えば岡本太郎さんの関連する美術館を見習ってほしいものである。