「牡蠣のチーズ焼き」に舌つつみ

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寒さが身に染みる牡蠣が美味い季節になって、牡蠣料理を味わう機会が増えたが、「牡蠣のチーズ焼き」はやはり欠かせない逸品である。謂わばグラタン料理の一アイテムだが、他のグラタンにはない愛着を感じさせるメニューなのだ。

そもそも海のミルクとも云われる牡蠣に、たっぷりのミルクやチーズを用いて調理するものだから、ミルクの風味がたっぷり至極の料理なり。気持ちや身体が震えているかのごとくの昨今のおいらには、たっぷりと温まれるメニューなのだ。

秋深き「井の頭恩賜公園」の幽玄的風景

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午前中の雨も上がって都内に散歩に行く途中で、ふと吉祥寺に立ち寄りたくなった。南口から数分の喧騒の道を通り過ぎると、いつの間にか井の頭恩賜公園へと打ち当たった。ある意味で都内の紅葉の見納めを期待したが、そぼぬれた樹々の葉は重く暗くて紅葉というにはまるで叶わぬものではあった。

それでも此の場所は何度来ても趣き有るが、冬日の中の不安定な天候も相まって、本日は蒸気が滴る極めて幽玄的な風景に遭遇することとなっていた。晩秋の井の頭の風情もまたよいものである。

「大川美術館」の難波田史男作品に注目

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難波田史男と難波田龍起の共作「海神の詩」

先日訪問した大川美術館では、企画展としての難波田龍起展の他に、同美術館が収蔵する作品からの常設展示室があるのだが、中でも難波田史男作品には特に強い感銘を受けていた。

難波田史男氏とは難波田龍起氏の二男であり父同様に絵画の世界に入ったが、32歳の若さで早逝している。其の作風はシュールリアリズムやアンフォルメルの影響を受けているが彼独特のオリジナリティが高く、自由闊達なイメージの飛翔感は父の龍起氏を凌いでもいるようだ。二男を亡くした龍起氏は、悲しみから一時画筆を起ったとされたが、其の後哀悼の祈りの気持ちを込めて、幽玄漂う抽象作品を制作している。「海神の詩」は史男が描きかけたキャンバスをもとに龍起が絵の具を重ねて完成させたものとされる。注目の一点である。

桐生大川美術館の「難波田龍起展-Tコレクションを中心に」訪問

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群馬県桐生市の大川美術館にて開催されている「難波田龍起展-Tコレクションを中心に」を訪問した。桐生市内の小高い丘に建っている大川美術館では、常設展のコーナーに加えて難波田龍起という作家の作品群が多数展示されている。数年ぶりの訪問であったが、常設展の作品達への再会を含めてとても価値ある訪問となっていた。

■大川美術館
〒376-0043 群馬県桐生市小曾根町3−69

http://okawamuseum.jp/

難波田龍起という作家は、一般にはあまり知られていないようだが、1905年に生を受けたアーティストであり、日本の画壇の中では現代美術史の特別なる地位を有している。それはたとえば戦後の世界の現代美術に対する造詣が強く、クレーやポロック達の画風を真似た作品やらが沢山見受けられていて、西洋の現代美術の伝道者的な一面を持っていたことがしのばれる。つまりは日本の画壇ではとても西洋の現代美術に精通していた作家の一人である。

「ハガツオのトロ刺身」を食した

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「ハガツオ」いうのはカツオの一種で、其の歯が強いことから命名されたとされる。下顎は厚くがっしりとしていて、顎には鋭い歯が並ぶ。カツオよりも身体が細長めであり、サバにも似通った体型をなしていることから、「サバガツオ」という呼び名で扱われているところもある。

その身はカツオに比べて薄い赤色の、ピンクが入った色彩を被っている。見た目は刺しの脂が入った肉のようだが、肉類の味よりもやはり魚類のカツオに近い。個人的な好みの問題が関係するが、カツオの鮮赤色の色よりも軽いので、味わいもカツオを軽くしたような印象を受けていた。

立石「二毛作」のおでんでほっこりなのだ

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葛飾区の立石駅周辺を散策した後に、「二毛作」という居酒屋にて一献。隣がおでんの練り物店で、其処の店のおでんを提供しているのだから、二毛作という店名なのか?

■おでん二毛作
東京都葛飾区立石1-19-2

http://www.nimosaku.com/

ともあれ隣の練り物店から仕入れているおでんで一献となっていた。酒類メニューはワインや洋酒等多かれども、おいらの口にはちょいと合いそうもなかったので、とりあえずビールを注文。其のスープというのだろうか、おでんの出汁はとても淡くて関西風にて、練り物のおでんの具の上品さを引き立てていると云っても良いほどである。

スープがおでんの味覚の邪魔をしていない。これはもしかしたら特別な嗜好性に依るものなのかもしれないなと、そんなことを思いつつ、ほっこりとしたおでんに舌鼓を打っていた。

「オータムポエム辛子和え」が美味い

autumnpoem01某居酒屋でのある日の会話にて…。
「ねえ、お姉さん、オータムポエムって何だい?」(初老の一見客)
「それは菜の花みたいな野菜のことですよ」(アルバイト1年めの女子学生)
「違うちがうよ! 菜の花とは違うんだよぅ!」(ベテラン女将)
「はっはっはっはっはっ…」(常連客達)

近頃になって度々目にする野菜に「オータムポエム」がある。一寸見は菜の花に似ており、菜の花と同じく食用になる。黄色く愛くるしい花を咲かせ、花弁が食用になる。だが菜の花との最大の違いはこの時季こと秋になって収穫を迎えるということだ。菜の花に比べて苦味が弱くて円やかな風味が特徴。そして品種も、アブラナ科アブラナ属とされており、アスパラガスの親戚だということで、菜の花とは異なっている。

そんなオータムポエムを辛子和えの料理で食したのだった。菜の花の辛子和えにも似ているが、やはり円やかで優しい食感が嬉しい。ピリリとくる辛子の刺激もまた良い按配である。

寒い日には「刀削担々麺」の辛味が欲しくなる

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大きく硬い小麦粉の生地を、くの字型に曲がった特別な包丁を用いて削り落として作られるのが刀削麺。八王子にもこの刀削麺を提供する中華料理店が少なくない。太く厚みのある麺は歯応えもよく、独特の触感が生まれるのであり、細麺中華とはまるで別種の料理と云えるだろう。もともとは中国山西省が発祥の麺とされ、辛味の効いた担々スープとの相性がとても良い。寒くなった昨今では身体の中からの発汗を求めて口にすることが少なくない。「刀削担々麺」の辛味が欲しくなるのである。

「マテ貝」の珍味度

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マテ貝のバター焼きを食した。そもそもマテ貝の形状が異様であり、珍味的味わいの一品ではあった。体長は10cm前後の、棒状の二枚貝。貝を開くと幾つもの関節を有した長筒状の、まるでタケノコの身にも似た独特の身が現れる。その代表的な産地は九州長崎県の五島列島界隈であるという。マテ貝固有の巣窟が、砂浜の各地に存在するのだといい、そんな特別の巣窟を見つけ出して捕獲するのが地元漁師の技となる。

こんなに特別なる個性的なマテ貝なのだが、其の味わいと云えば、癖のない二枚貝的なのであって、バター焼きの調理法にも全く違和感がない。むしろバター焼きには好相性な食材なのだった。