赤羽「まるよし」のもつ焼きで一献

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赤羽という街は呑兵衛たちにとっての聖地であり、おいらもちょくちょく途中下車しては、酒と其れにまつわるあれこれを求めている。故郷群馬から帰京する途中で、赤羽にて途中下車して大衆酒場「まるよし」にて一献傾けていたのであった。ホッピーやもつ焼きが主メニューのありふれた酒場ではあるが、今では希少となっている「コの字居酒屋」の名店である。こんな酒場でホッピーを飲むことはありふれていそうで決してそうではなくて、とても有り難い機会の一つと云えるのかもしれない。いつものホッピーを注文しつつありふれたもつ焼きやらっきょうを頬張る機会は、あまり訪れるものではなくなってきているのである。もつ焼きの他にもモツ類の刺身があるが、食べたかったコブクロ刺しは品切れなのでありお預けとなってしまった。また同店を訪れる理由付けともなり、益々この店が貴重に感じられることとなっていた。

■まるよし
東京都北区赤羽1-2-4
03-3901-8859

赤エビの握り寿司に舌鼓

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回転寿司の店にて「アカ海老」という寿司だねにありついたのだ。その身は大きく生で食する食感を満たすようであり、しかもぷりぷりしすぎず、新鮮なる海老の甘味に魅せられていた。アカ海老とは車エビ科に分類され、赤褐色の体色が特徴である。赤褐色の殻をむいてみると、白く身の締まったエビの身が現れる。これがコリコリしすぎずにエビの甘味をダイレクトに舌に伝わるのである。中華のエビ料理がつまらなくなる。やはり海老は生で食するに限るのである。

高級中華料理店にて食材偽装事件が相次いでいるおかげで、海老料理に接するたびに、この海老は本物か否か? 偽装食材か否か? 偽装の手口は? 等々の猜疑心が湧き上がって仕方がない。中華料理の業界にとどまらず、大きな海老は「大海老」、小さい海老は「小海老」と表記して逃げているという外食産業の現状が垣間見れる。小さな海老が芝海老なのかバナメイエビなのかの違いは、食の素人こと大勢の一般人にとっては判別しがたい。さらにブラックタイガーと車海老の違いなど、調理皿に乗った料理を見て判別がつくものではない。そんな素人の弱みに付け込んだ食材偽造なのだから、極めてたちが悪いと云わねばならない。

鶏肉が相性良しのスープカレーを味わった

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カレーがスープの様に使用されている「スープカレー」を味わった。鶏もも肉のカレー煮込みが大きく配置されており、逸品のカレー料理となっている。そもそもは北海道の札幌で誕生したという「スープカレー」。口コミなどからブームを発生したとみえ、近頃では東京でも頻繁にお目見えすることになった。さらっとした(つまりドロドロとしていない)カレースープが特徴なのだが、何度か口にするたびに思うことがある。このスープカレーこそは和風カレーの一つの方向性を示す料理ではないかということだ。先ずはこのスープの和風な風味。このスープの出汁はといえば、鶏ガラ、豚骨、そして鰹節等がミックスされて大切に仕込まれている。店によっての違いはあるが、まるでラーメン店のスープのように、時間をかけてじっくりと仕込まれている。

そもそも印度や英吉利におけるカレー料理というのは、スパイスが効き過ぎているほどにきつく喉を突く。辛味だけではなく、各種のスパイスが主役となっているような料理である。それに比べて和風カレーというものは、何とマイルドなことであろう。小・中学校の給食で出されたカレーこそは、和風カレーのある種の典型を示している。だがそれ以上に日本人の味覚に合わせるようにして、スープカレーは誕生したのではないのかと、密かに感じ入っていたところなのである。

酒も食欲も進む前橋「たむらや」の味噌漬け

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ある人のお土産で前橋「たむらや」の味噌漬けをいただいたのだが、これがすこぶる旨くて、夜には晩酌が進み、昼には食欲が進むことこの上なく、多分またまたカロリー過多のメタボ的なる生活習慣に陥っているのではないかという不安もまた沸き上がっているくらいなのではあるのだ。

味噌漬けという漬物の王道を行くように、濃い目の味噌にじっくりと漬けられているその味噌漬けの数々は、胡瓜、人参、大根、と云った定番ものから、生姜の漬けたものまでバリエーションが豊富である。生姜を丸ごと漬けたその味噌漬けには驚かされた。じっくり漬け込まれてサクサクとして柔らかくて、しかも生姜のピリリとした程よい刺激さえもが生々しく口腔を満たしていのだから、驚かされて然りだったのである。

■たむらや
千代田本店
群馬県前橋市千代田町4-9-5

大宮の「酒屋の隣」の日本酒で一献

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東京から上州へ帰省する途中で大宮に立ち寄った。その立ち寄った店というのが、なかなか個性的な立ち飲み店だった。大宮駅から西口を降りて4~5分歩いたところに在るその店舗は、石丸酒店という酒屋の隣に在ることから店舗名も「角打ち 酒屋の隣」と云う。造り酒屋の隣のスタンドBarという個性的な佇まいが興趣をそそるのであり、おいらはその店に誘きられるかのように門戸を潜っていた。店舗名はオーソドックスであり、半面的にその門戸の佇まいは一見客がほとんど判別しがたいくらいに控え目に見えていたのである。隣が伝統的店構えの酒屋で此処が立ち飲み居酒屋。けっこうな普通っぽいシチュエーションでありながら実際の店舗の風情が見せる其の佇まいは、決してありきたりな光景ではなかった。

店内には埼玉県内の酒蔵のものを含めて数多くの日本酒の酒瓶が並んでいる。ここはさしずめ日本酒蔵が経営する日本酒のバル(Bar)かと彷彿とさせているのである。とりあえずおいらは地元埼玉に蔵元を有するという「豊明」を冷にて注文してみたら、其れは軽くグラスの中にどぶろく風の沈殿物を湛えていて其れがグラスの中に漫遊する様がとても興趣をそそっていてしまったのであり、しかも口にした其の味わいがふわっとして刺激的な、何とも云えぬ口当たり感のものだったので、とても驚かされていたのである。此の「豊明」という酒は、製造過程に様々な工程を経ることにより、一般的な日本酒にはない独特の口当たりが生まれているのだ。そしてもう一つ口にしたのが、地元埼玉の銘酒として評価の高い「神亀 ひやおろし純米」をゆる燗で味わったのであった。こちらは正統的な日本酒の口当たりで、飲みやすくて、しっかりとした純米の旨味が染み込んでいるのだった。

酔に潰れてはいかんと三杯程で店を去ることになったが、日本酒の良き味わいを再認識するにふさわしい居酒屋体験であった。

■角打ち 酒屋の隣
埼玉県さいたま市大宮区木町2-403

「舞茸のマヨネーズ焼き」は故郷の味

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上州の居酒屋で「舞茸のマヨネーズ焼き」をつまみに一献。上州こと群馬県は舞茸の産地だけあり、鮮度良い採りたて舞茸の、しかも素朴な調理法に依るメニューとなっていた。この秋の味覚食材は、山中に舞茸狩りに出た人々がこれを見つけるたびに「舞い上がるほどに」嬉しがって狂喜したと云うことから「舞茸」の名前が冠せられたという説があるくらいである。とても貴重であり、かつ栄養価や季節感を高くしていた食材であった。

上州にて美味い「納豆オムレツ」を喰らった

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おいらの好きな定番メニューの一つが「納豆オムレツ」であるが、上州前橋でもそんな定番にありつくことが出来たのだった。美味しいものは箸よりもやはり酒がすすむのは何時ものこと。ふわふわとして柔らかくそしてクリーミィである。しかも納豆入り。この触感は他には見られない代物ではある。納豆入りであり栄養素が豊富とあっては喜ばしきことこの上ない。食糧難の戦中、戦後にこの2種類の食材が果たした役割は筆舌に尽くしがたきものではある。近頃の大衆居酒屋で美味いオムレツを出す店は少なくなっている。手に職を付けた味職人が減ったということ、そして悪しきコスト追求がその要因ではあろう。

前橋「登利平」の焼き鳥で一献

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郷土前橋の名店「登利平」の焼き鳥定食を食した。同店の定番と云えば「鳥めし」でありおいらも何度も食してきたが、酒呑み人種の定番の焼き鳥は此れまでまともに口にした記憶がなかったので、今回の焼き鳥定食への期待は高かったのである。実際に口にした其のメニューは、焼き鳥定番のもも肉、ムネ肉、レバーが大きくカットされて焼かれてそれがセットになって提供され、何時もの焼き鳥メニューとは一風趣きを変えた鳥肉料理といった様相を呈していたのであった。タレの味付けは大きめの鶏肉に充分馴染んで焼けていて、郷土の鶏肉の旨味を堪能することとなっていた。

東京の焼き鳥が恋しくなった時はまた此処の焼き鳥を食べに来ようという気持ちを抱いたものなのである。

■登利平 前橋けやきウォーク店
前橋市文京町2-1-1

実家の庭にはイチジクの実がなっていた

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夏のあいだは実家へ泊まることが多くなっていたが、父が去年植えたという庭のイチジクの木には、青いイチジクの実が付いていたのだった。まだまだ青くて硬くて食べられないが、もう少しすると食べごろになろうかというくらいに、期待を持たせる。数週間後には実家の家族で味わおうと決めていたではありました。

上州前橋の「富士見温泉」を初訪問

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かねてから気になっていた上州前橋の「富士見温泉」を初訪問したのだった。富士山が見えるという旧富士見村にある温泉施設だということであり、秘境の語感がしていたが、実際は群馬の霊峰赤城山の麓に位置し、なだらかな傾斜に前橋市内が一望される場所に在った。

駅から発車のバスに乗車して20~30分あまりで目的地に到着。当施設は道の駅も併設され、丁度休日だったことも相まって想像以上の混雑に巻き込まれてしまった。最初に入った内湯は湯度が高くて、追い立てられるように露天湯へと移動した。此処は湯温も程良くぬるくてゆっくりと温まることが出来たのだった。源泉掛け流しを謳う温泉施設は群馬では多々有り、此処もまたそんな施設の一つなのでは在る。

ひと浴した後に食事処で、上州赤城豚のかつ丼を喰らった。厚くカットされた豚カツの味わいは格別で、上州赤城豚の良さを何度目かで実感していたのだった。

■富士見温泉
〒371-0105 群馬県前橋市富士見町石井1569−1
http://www.michi-fujimi.com/

とても懐かしい中華の「五目そば」

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昼時に上州前橋の街なかを散策していると「来々軒支店」に遭遇。「支店」「創業昭和六年」などという看板が目について、歴史ある故郷の中華料理店の名残を感じ取りつつ、自然と店内へと足が向いていた。支店という割には新しい店構えであり、お店の人たちの対応も現代風なのであり、そんなギャップもまた興趣を注いだという訳なのである。

看板のメニューを眺めておいらが注文したのは「五目そば」である。もちろん中華料理店なので「五目中華そば」と記すのが良いのかとも思案したが、元々昭和六年くらいの昔の人々の感覚で云えば、「五目そば」と「五目中華そば」との差異は気にならないくらいの微々たるものであったと推察され、妙に「五目そば」というネーミングに納得だったのでありました。

そしておいらが口にした其の中華の「五目そば」とは、日本蕎麦の其れとはもちろん異なり、叉焼、海苔、インゲン、ナルト、玉子焼き、そしてハム、等々と、五目を超えるかの具材が丁寧に盛られた中華風麺なのである。懐かしさに痺れて麺やスープを啜っていると、故郷で育った頃の情景が目蓋に襲ってくるような錯覚に襲われていたのである。五目が溶け合った滋味豊かな塩味ベースのスープを啜っていたら、とても懐かしい中華の「五目そば」に、心豊かにされていたのだった。とても満足のランチなのであった。

■来々軒支店
群馬県前橋市住吉町2-12-7

カレーコロッケは洋食ながら和食の味わいがした

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地元の居酒屋でカレーコロッケをつまみに一献。そもそもコロッケとは洋食でありながら日本の大衆食の代表でもある。主にジャガイモを原料としているが、ひき肉、カボチャ、クリームソース等々を原料としたものもある。それにも増して意外な材料の「カレー」を原料にしたのが「カレーコロッケ」。カレー味のジャガイモコロッケではなくて、カレーが丸ごと具の原料として用いられている。有りそうでなかったという逸品のメニューが「カレーコロッケ」なのである。箸で衣を突つくととろりとしたカレーがしみ出して行きピリリとした馴染みの辛さがのどを突つく。此の具材はインドカレーや洋食カレーではなくとろみの備わった日本風カレーでなくてはならないのである。馴染みの居酒屋のランチメニューとして出していたカレーの残りを使ってコロッケにしてみたのが、此の新メニュー誕生のきっかけだと聞いた。まさに揚物界のニューウエーヴの味わいなのである。

トマトとジャコは好相性なのだ

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夏野菜の代表であるトマトは残暑のときを冷ましてくれるという食材でもある。そんな折に地元居酒屋にて「トマトとジャコの冷奴」で一献したのだった。冷奴メニューの一ジャンルであり、トマトとジャコを炒め中華風の味付けでアレンジして調理している。主としてイワシの稚魚を乾燥されて出荷される「ジャコ」とトマトは意外だが相性が良いのだ。少量のサラダ油で丁寧に炒めて、それを冷やした豆腐に掛ければ「トマトとジャコの冷奴」の出来上がり。写真は最初においらが食した居酒屋のメニューだが、家でもよくよくついついと作ってしまう、酒の肴の定番料理の一品なのだ。

前橋「大川屋」の「梅おろしそば」に舌堤

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故郷前橋で暑い夏が続いていたころにおいらが通っていたのが、「大川屋」という蕎麦屋だった。昼食時によく訪れて、さっぱりおろしそばをかっこんで腹を満たしていた。数種類ある同店のおろし蕎麦の中でもおいらの好みは、真ん中に梅干しがのっかった「梅おろしそば」なのだった。上州前橋の故郷の定番メニューとして登録している逸品なのではある。

■大川屋本店
群馬県前橋市千代田町3-6-11

小金井もつ焼きの「百薬の長」にて一献

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病院に入院していた父が退院をして、ようやくおいらの生活も一段落がついたと思しき昨今なのではある。帰京する途中にて、小金井にて途中下車して「百薬の長」にて一献傾けていたのだった。

串焼き居酒屋にて「チレ(脾臓)」の串焼きを食したのだった。武蔵小金井の行きつけの「百薬の長」にて一献傾けつつ、「チレ(脾臓)」の串焼きなどを頬張って、貧血対策を行っていたという訳なのである。世にある串焼き屋でもなかなか「チレ(脾臓)」にはお目にかからない。食感は柔らかく鮮度が悪いと独特の臭みが出やすい部位である。レバーにも似て、鉄分もその他の栄養素も豊富であり、血分が溢れている。猛暑の季節の夏バテ解消にはもってこいのメニューではある。店内に貼られた効用書き的案内文によれば「血液増進 栄養保存効果的」とある。まさしく今のおいらの症状改善にぴたりの効能を示しているのだ。炭火で焼かれているのに関わらず、出されたチレの串焼きには赤い血飛沫ともいうべき生々しい鮮血が目に入ってきた。これは身体に良いだろうと、おいらは迷うことなく口に運んでいたのだった。生々しい血の味は苦かったがそれほどに嫌味も無く口にすることができたのだった。レバーでは物足りないと感じた時には「チレ」にありついてみたいと思うのであった。

■もつ焼き百薬の長
東京都小金井市本町5丁目12-15
042-383-6640

夏にも美味しい「ほうれん草のベーコン炒め」

horenso001先日は久しぶりに栄養価満点の「ほうれん草のベーコン炒め」を食したのだった。とても美味なりである。

其のほうれん草の風貌には皺が深くに刻まれていており、見るからに分厚い雪に押し潰された凍えた畑の風景を容易に想像させている。上に伸びようとしても巨きな圧力に阻まれて伸びることが出来ないで、根を張るように伸びている、それはまるでぐれた少年少女のようにひめたる生命力の存在を感じ取らせるのに充分な姿かたちなのである。

そもそもほうれん草の濃緑の葉はと云えば、いっそう鮮やかさを増し瑞々しい。その生命力に見とれていた。味はすこぶる濃く、そしてすこぶる苦かった。それだけ味わいも恵みも共に、凝縮されているということなのであろう。

こんにゃくの味噌おでんに舌鼓

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こんにゃくの味噌おでんを食した。上州群馬県の名物の蒟蒻(こんにゃく)である。こんにゃくいもから加工されるこんにゃくは、群馬県内で90%近くが栽培されていて、そのほとんどが下仁田を中心とする群馬県西部の農地に集中されている。上州人のおいらは幼少の頃からこんにゃくに親しんできた。味噌汁の具として、おでんの具として、あるいは刺身の具として、その食材は県民のお腹を満たしていたということがいえる。だがしかし、こんにゃくという食材はダイエット食材として利用されることがほとんどであり、おいらは高校卒業後の上京してからその事実を知ったという経緯があった。おいらが好きなこんにゃくの顔は灰色をしている。いわばロマンスグレーとでも云いうるような灰色をベースに、アクセントとしての黒ゴマの足跡を残しているというのが特徴である。そして独特の加工手順を踏むことからも、灰汁を含んだ味わいもまたこんにゃくを味わう上で欠かせないのだ。最近は東京都内で「刺身こんにゃく」なるメニューに出会うことが多くなっており、そのほとんどでがっかりと落胆させられる。その色形から、綺麗事の見え透いた味わいに至るまで、どれもが本来の日本産こんにゃくの条件を満たしてはいないと思われるのだ。先日に地元で食した「蒟蒻の味噌おでん」はそんなマイナスなイメージを払拭するに充分な味わいだったのである。厚切りにされたこんにゃくの上に、甘辛く煮込まれたおでんの味噌がかけられているという素朴な料理なのだが、その素朴さが却ってこんにゃく料理の王道を歩んでいるということを実感させていた。上州産の蒟蒻(こんにゃく)は刺身より味噌おでんで味わうべしなのである。

「なめこ盛岡冷麺」は猛暑の今夏に欠かせない

namekoremen01このところのおいらの朝食は、盛岡冷麺を食することが多くなった。盛岡冷麺が家庭で作れるものがスーパーにも置かれていて、それらが常備食の一つともなっている。

冷麺にはお馴染みの中華冷麺や韓国朝鮮冷麺や、更に云えば盛り蕎麦、盛り饂飩、等々もあるのだが、このところのおいらの好みは盛岡冷麺のキムチ乗せである。猛暑の昨今にはこのもちもち太麺冷麺が最も好んでいるところである。

薬味に添えるのが葱や茗荷であるが、特になめこをトッピングしてみたものは、なめこのツルリ感と冷たい盛岡冷麺のモチモチ感とがほどよく調和されていて美味だったのであり、近頃の朝食はと云えば此の「なめこ盛岡冷麺」ばかり口にしているといったところなのでありました。

丸亀製麺の「鬼おろし肉ぶっかけうどん」を食す

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うどんの概念からは外れているくらいのボリューム感がある肉牛蒡と、荒くおろしたシャキシャキ大根がトッピングされた丸亀製麺の「鬼おろし肉ぶっかけうどん」を食したのだった。此れが猛暑の夏にはスタミナメニューとなっていて、うどんスープにギラギラの肉汁が溶け出し、食べ終わってみれば、妙な食べ応えを感じさせていたのだった。

夏のホッピーに枝豆は特別な取り合わせ

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上手いビールならぬホッピーに枝豆は欠かすることなどできず、多少の市場価格高騰にも目をつぶって良いものを手に入れて味わいたいと思っていたところであります。改めて書くのもなんなのであるが、「枝豆」というのは「大豆」が成長する前の、云わば未成熟のときのものを収穫しているものを指す。未成熟とは云えどボリュームも味わいも充分に一人前の体裁はとられており、何故に未成熟等と称されねばならないのかという、当事者達からの不満や異議などが噴出するかと思えば現実は決してそんなことは無く、極めて友好的な、枝豆と大豆との棲み分けはげんとして存在している。外野風情が余計な心配などすることもなかったという訳なのだ。居酒屋でホッピー(昔はビールだったが今は通風対策でホッピーなのだ)を注文し、つまみとして出された鮮烈なる黄緑色の枝豆を見る度に、このシンプルな取り合わせの妙には心を動かさせたのだった。つまりはこの未成熟期の枝豆は呑兵衛のために完熟後のライフを犠牲にしてこうして我国において最大ポピュラーな酒のつまみとなってここに居てくれるのかと、特別な感慨を抱かざるを得なかったのである。