秋本番のこの時期こそ「ひじき煮」は常備菜として欠かせない

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台風も経験していよいよ季節は秋本番。こういう時期こそ常備菜として料理しているのが「ひじき煮」てである。干しひじきとして販売されているものを水で戻して煮込むという、シンプルでありながらとても素材の持ち味を活かした料理であり、その海の幸としての独特の香りは他に類が無く、根菜類との相性も抜群である。今回は戻したひじきとともに、大豆、人参、そして戻した干し椎茸とともに調理した。干し椎茸を加えることで乾物料理としての奥深さがより深まっていくようである。

おいらが此れまで生活習慣病も発症せずに生命的にも生息してこれたということは、ひじきの煮込み料理に依ることが大なのであるということを思っている。其れくらいに体調管理にとっては必須のメニューなのである。月に数回は調理する我が家の日常食の定番メニューの一つだ。古くからの日本の食材「ひじき」だが、実はこれこそ日本が誇る長寿食の中心に置くべき貴重な一品と云うべきなのだ。我が国では国内のほぼ全域で採取されるが、国外では中国および朝鮮半島の一部でしか棲息しない。しかも日常食として浸透しているのは、日本のみだと云ってよい。これらの日本の伝統食の素晴らしさを世界に広めたのが、桜沢如一氏らによる「マクロビオティック」の食養生の思想である。欧州や米国の著名人たちが信仰している「マクロビオティック」という思想は、世界大戦以前に桜沢氏らによって広められた運動が基本となっているものだ。マクロビ思想によると、毎日の献立の中で「豆類、海藻類」を5~10%摂取することとされている。「ひじきと大豆の煮物」のようなメニューを、1割は摂りなさいと云うのが基本である。改めてひじきの健康要素を見てみた。食物繊維、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、等々の栄養素が豊富であり、これにしか含まれないものも少なくない。栄養過多と云われる現代人の多くが、ひじきに含まれる必須栄養素の何かが不足しているのだろうという疑いは拭えないのだ。