高田渡さんの「ブラブラ節」を口遊みつつ上州路をブラブラ

紅白歌合戦を摘み聞きしていて思ったことだが、近頃の楽曲の歌詞ときたら、どれも彼もが言葉だけの作り事だらけだ。言葉だけの希望、飾りを纏った作り事、そんな曲ばかりが蔓延っている現代日本人の正月にとって、忘れられないのが、高田渡さんの「ブラブラ節」である。日本人の、日本人による、日本人のための、正月にふさわしい名曲と云って良い。



今年こそは本当に うんと働くぞ そしてああしてこうもする
うその行き止まりの大晦日 なった なった なった なった
大晦日が正月に なってまた おめでたくブラブラ

栄作はん どちらへお出かけはりまっか 何ぞボロイことおまへんか
ワタイもやっぱりその口や なった なった なった なった
世の中が不景気に なってどうして 又そうなるもんやブラブラ

物価が下がったからと 町へ出てみれば 暮らしが苦しくてやり切れぬ
困る困るの愚痴ばかり なった なった なった なった
失業者が多数に なってどうして 又どうなるもんかブラブラ

寒い寒いよ 今年は寒い 外米やラーメンばかり食ったために
こんなに寒さが身にしみるのか なった なった なった なった
人間が栄養不良に なってまた 薄着でブラブラ

(以下の歌詞省略)

上州に帰省したおいらは、そんな名曲を口遊みつつ、上州路をブラブラしたのだった。

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