具沢山の欧風「ミネストローネ」でほっこり温まった

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冬には冬の特別なスープが欲しくなるものである。本日おいらがつくったのは、冬の欧風イタリアンスープの代表的な「ミネストローネ」であった。イタリアンの代表的なスープであり、人参、玉葱、ジャガ芋、セロリ、等々といった冬の根菜野菜がメインの食材であることが特徴なのであり、冬季には食べない訳にはいかないメニューなのである。

ほっこりほっこりと、昨日から同じテーマの記述がだぶることになったが、日本の鍋と欧州イタリアン風スープとの間にある奇妙な共通性を感じ取っているのだ。出汁やスープの味付けは異なるが、どちらも冬には冬の旬の食材である根菜類を多様していることだ。肉類や魚介類を用いていないのが、野菜類の豊穣な味わいを尽くしているようだ。

ところで和食こと日本の伝統料理には無いミネストローネに不可欠の食材が、セロリである。おいらが幼少の頃には、恐らくは無かったようだ。だがこの冬野菜はと云えば、筋が気になる独特の食感や、鮮烈な香りで魅了させているのであり、時々食べなくてはもの恋しくなると云った逸品食材の一つなのだ。セロリの味わいはミネストローネの完成度に深く関与しているのだ。

ところで日本の代表的冬野菜のキャベツがこのミネストローネには無いではないか? とふと考えたおいらは、ミネストローネスープで煮込んだロールキャベツを明日作って食べようと考えている。きっと味わい深い料理になることだろう。

高円寺「大将」の「鶏のみぞれ鍋」をほっこり味わう

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鶏鍋といえば博多の郷土料理「水炊き」が有名だが、もう少し手軽に味わえるのが「鶏のみぞれ鍋」也。出汁に大根おろしを含ませているのが特徴で、煮込まれた鶏肉、鶏団子、茸類、白菜、葱、水菜、豆腐などの具材をほっくりと包み込んで、まろやかに味わうことができる。

一口味わえば、胃腸にもすこぶるやさしそうであり、箸を重ねるにつれ益々食欲を増していた。

まさに大衆居酒屋ならではの逸品の鶏鍋料理である。

■居酒屋大将三号店
東京都高円寺北2-9-6

上州空っ風と赤城の山並みに抱かれ「メメントモリ」の思いを新たにしつつ

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今月は、亡き妻須藤真理子の14回目の命日が控えていることから、前橋の北端に位置する嶺公園内の墓地へと、墓参りに足を運んでいた。

本日は幸いにも朝からの天気は上州晴れとも呼ぶべき天晴のものだったのであり、晴天に見合ったピリリとした寒気さえ特別な上州の風情を身に沁みさせていた。

そもそもこの寒気と上州晴れはと云えば、狎れた精神肉体共に凛とさせられる、上州人にとっての心の古里を喚起させる、まさに原体験的原風景の一端を成していると云って良い。

凛とさせる空っ風と赤城の山並みを眺めつつ、帰路についたおいらではある。「メメントモリ、メメントモリ」の囁きがおいらの胸中を行き交っていた。いつか遠くない将来は、おいらもこの墓に埋葬されて、凛とした上州晴れに抱かれつつ眠りにつくのである。

冬の夜に「牡蠣鍋」がすこぶる美味いことに関する一考察

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本日は年に一度の「冬至」ということであり、おいらは本日を迎えるよりも初めから冬支度をしながら朝を迎えていた。早朝は寒かったが日が昇るに連れて温まっていた。冬至を感じるには些か条件不足であったと云えるのかもしれない。実際においらが訪れた公共の某入浴施設には期待に反して柚子が入っていなかつた。この期に及んで云うべきではないのだろうが、冬至のお湯には柚子が不可欠であるべきでありながら、何も冬至の恩恵を受けることなく、冬至という本日が終わろうとしている。

さてさてと気を取りなおして夜の酒場に出てみたら、休日の繁華街の横丁の居酒屋で、そこそこと美味なる「牡蠣鍋」に遭遇することとなった。冬の季節に牡蠣鍋が美味いことは論をまたないが、本日という冬至の日日に、其の夜間において、牡蠣鍋は特別な存在感を示していたことを記しておきたいのである。なんとなれば冬の寒気には牡蠣の苦味とコクがとてもおいらの喉に心地よく触れていたということなのだ。冬の夜に「牡蠣鍋」がすこぶる美味いことには理由がある。

其の訳の一端として考えられるのが、豊富なるカルシウムの存在である。牡蠣は冬季の主役になり得る食材である。社会一般的には「海のミルク」等とも呼ばれるが、コクや味の個性においてミルクの比ではなく優れている。薄曇り色していた牡蠣のむき身が、熱湯をくぐっていたその先には、ぷっくりとして白鮮やかな牡蠣の身が、視線を和ませてくれたり、美味しさの手引をしてくれたりと、大活躍なのではある。だからこその「牡蠣鍋」を十二分に味わえる季節は、今を置いてないということが云えよう。

脂が乗った白身魚の「太刀魚の炙り刺身」を味わう

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日本刀の中でも特に長い、まるで太刀ような形状から、太刀の魚と書いてたちうおと読む。そんな珍しい魚こと「太刀魚」の炙り刺身を食した。鮮魚の太刀魚はまさに重厚に白光りする刀のようにきらびやかさを表している。

こんな珍しい太刀魚は通常は塩焼きにして食べられるが、このたびは表面をバーナーで炙った「炙り刺身」で食したのだった。皮の部分が鱗の代わりの銀粉で包まれているので、完全な生食にはなかなか向かず、火で炙ることで香ばしさを増していく。太刀魚に相応しい調理法の一つだ。

太刀魚は数多い白身魚の中でも特に脂が乗っていて魚の脂身をストレートに味わえる。新鮮な太刀魚の炙り刺身はお勧めである。

小金井で熱々ふうふうのおでんで一献

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いつものJR中央線を武蔵小金井で途中下車して、馴染みの「百薬の長」に立ち寄って、熱々ふうふうのおでんで一献。寒い夜には熱々ふうふうのおでんに限るのであり、途中下車したかいがあったというものなのだった。若い女将のお母さんに、「おでんの良いところを見繕ってください」と声をかけたが、「何が良いですか」との返答であり、それではと、いつもの大根に玉子に蒟蒻に竹輪麩にその他色々を注文していた。期待を違わぬ熱々ふうふうのおでん種はどれもがふかふかであり、ほっこりと温まっていた。

同店には数ヶ月ぶり久しぶりの訪問であったことから、初めて顔を合わす呑兵衛たちがほとんどであったが、若女将の軽妙洒脱な会話によることも大きくて、そう時間を掛けずに馴染むことが出来ていた。北口を出て徒歩1分程度のところにある「百薬の長」は、駅近でありながら長い歴史を有する大衆居酒屋であり、おいらも過去にはよく通っていた。もつ焼きの 種類が多く、メニューを見れば20種類もが表示されている。そんな新鮮なもつの味を求めてやってくる客が多いが、おでんや煮込みもまた侮れない。冬に温か いおでんを頬張ればお腹も心も温まり、居酒屋巡りの醍醐味を味わえるのだ。もつ焼きを6本とホッピーを2セット、そしておでんを2皿のお替り。おでんをお 替りしたのは珍しいくらいだが、それだけ温まってきました。

■もつ焼き百薬の長
東京都小金井市本町5-12-15

旬の「カキフライ」はこの季節ならではのもの

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冬本番になって、牡蠣が恋しくなる。今宵は「カキフライ」を口にして、やはり旬の時期ならではの美味に酔い痴れていた。

おいらはあまり揚げ物が好物ではなく、特にフライものはほとんど望んで口にすることはない。だがこの季節のカキフライは別格なのである。

この冬の時期の牡蠣は「マガキ」という種類が流通している。粒は大降りであり、磯の香りの風味も満点。衣に包まれた瑞々しい牡蠣の身が目に触れて、箸を付ける瞬間はとてもドキドキとときめかせてくれる。そして口に含んだときの牡蠣の味わいは鮮烈であり、期待を裏切ることもない。

旬のカキフライはこの時期ならではのものなのである。

数十年ぶりで味わい深き「弁慶」の串煮込みを食らう

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東京下町の「三ノ輪」駅で下車して数分の居酒屋「弁慶」に立ち寄った。かれこれ数十年ぶりの探報であり、様々な刺激的な思いに囚われていた。

以前に訪れたときには「串煮込み」がほぼメニューの大勢をしめていたが、今ではそうではなかった。マグロその他の海鮮メニューが豊富であり、冬季のおでん鍋が呑兵衛たちの胃袋を満たしていたのである。

そして、当店の主人も様変わり、代替わりしており、若き金髪の主人が店を仕切っているのは刺激的な光景ではあった。

当居酒屋の主的メニューの「串煮込み」は、「なんこつ」「はちのす」「しろ」「ふわ」の四種類である。そう深過ぎることなく煮込まれたモツはモチモチの食感が豊富であり、モツ焼きとは違う、モツの味わいを堪能することが可能である。

■弁慶
東京都荒川区南千住1丁目15-16
03-3806-1096

八王子ラーメンの名店「吾衛門」の逸品「中華そば 玉ネギ多め」を味わう

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八王子の地元民に愛される八王子ラーメンの名店の一つが「吾衛門」だ。西八王子駅を降りてすぐの甲州街道沿いに店を構えて、昼時には行列ができる人気店である。此の店に足を運んだのだった。

■吾衛門 (ごえもん)
東京都八王子市千人町3-3-3

「八王子ラーメン」の基本と云えば、醤油味ベースのスープに細目の麺とスープの表面に浮いた油とトッピングに加えられる玉ネギのミジン切りが特徴である。これらのハーモニーが逸品の味わいを形成している。特に玉ネギの担う要素が味の決め手となる。おいらは迷わずに「中華そば 玉ネギ多め」と注文していた。そして数分ののち、「熱いので気をつけてください」と云われてカウンターで受け取ったラーメンの器は熱々に火照っていた。熱い油と玉ネギの風味が器の表面を覆っていたからである。

繰り返しになるが、おいらは「中華そば 玉ネギ多め」と注文していた。提供されて出てきたその中華そばは玉ネギが麺を隠すくらいに一面を覆っていて、玉ネギラーメンと称しても良いくらいであるが、ここは「八王子ラーメン」の聖地なのだからそんなことは云えない。八王子ラーメンの伝統を守っているという姿形が、八王子界隈地元民の支持を受けているのだから、余計なことは申すまじなのかも知れないのである。

久しぶりに味わった感想は、そのスープの醤油の味が濃いのだが、さっぱりしている。トッピングで追加した玉ねぎのみじん切りが濃いスープを中和していたのかも知れない。実際には、半数以上のお客が「玉ネギ多め」として注文しているのである。八王子ラーメンの人気を拡げる店舗は様々だが、この「吾衛門」がその中核を担っているのかも知れない。また何度も訪れたいラーメン店である。

久しぶりに我が家で「ブリ大根」を調理したのだ

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冬の季節には「ブリ大根」が恋しくなるのである。旬の魚のブリと冬の大根とのベストマッチが冬季の定番メニューとして定着している。新鮮な日本海のブリと大根が在れば、そう難しい調理をすることなく旬の定番メニューが出来上がるのである。今宵はそんな新鮮な日本海ブリの頭と切り身と大根がゲット出来たので、久しぶりに我が家でも「ブリ大根」を調理することとなっていた。

ところで「ブリ大根」の基本とは、大きくカットした大根にブリの旨味を吸わせて味わうということになる。大根は大きくカットせねばならないのであり、薄切りなどにされた大根では此の味わいは体験出来ないのである。そしてそれなりの調理時間を必要とされる。大根の煮時間も20分は下ることがなく、決して簡単レシピではあり得ない。

そんなこんなの条件を満たしつつ「ブリ大根」を調理。新鮮なブリの切り身を用意した以外は、取りたてての調理法を使った訳ではなかったのだが、日本料理の中でも定番的なメニューが完成。程よいブリのあまさがおいらの喉を唸らせるに充分なる出来前ではあった。冬季の酒のつまみ的料理として、これ以上の奥深い味は無いものだと実感させるに充分である。

映画「SPEC〜結 爻ノ篇」を視聴した

http://www.spec-movie.jp/index.html

昨日はと云えば思いがけない自由時間に見舞われていたので、映画館へと足を運んでいた。あまり前もっての観たい映画はなかったが、この日のおいらは映画館会場に着くなり「SPEC~結 爻ノ篇」を観ようと決めていた。ポスターだったか、主演女優の戸田恵梨香嬢の凛とした姿に心動かされていたのが視聴の決め手だ。これまでも何度かこの「SPEC」シリーズには接してきていた。一言で述べれば、判るようで判らないというストーリー。だが此れが終章だということが決め手となり、映画館の視聴室へと歩を進めたのだった。

主役の戸田恵梨香嬢は、その美貌を発揮していたと云うべきであろうが、ハチャメチャ的ストーリーの展開の中では、女優としての良さを受け取ることが出来なくて残念であった。同映画のシリーズ全般を観ていないおいらがあれこれ指摘するのも気が引けるが、戸田恵梨香嬢にはもっと美人女優としての活躍を期待したのに残念な思いを禁じ得ない。これは物語のプロット自体の問題であるかも知れないので、評価が微妙にならざるを得ないのだ。終章としては、此れ以外の結末は望むべきではなかったのかも知れない。然しながら主役戸田恵梨香嬢と助演役者加瀬亮との最期の別れは観たくはなかった。それがシリーズの結末としては悲し過ぎた。

清澄白河の居酒屋「だるま」にて東京風「アンコウ鍋」を喰らう

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東京下町の深川地域を散策した。地下鉄「清澄白河」駅を下車すると、「深川資料館通り」と呼ばれる小道に遭遇する。其のあたり一帯は深川資料館通り商店街というのだそうであり、深川資料館通り商店街協同組合によれば、昭和36年に法人化された、東西に延びる約800メートルの長さにおおよそ100店ほどの商店が建ち並ぶ近隣型の商店街だということである。資料館を巡る通りの中には個性的な古書店が数軒ほど軒を並べており、深川散策における旅人の景色を彩っている。おいらも何度か訪れているという、ご存知「深川丼」の専門店も軒を並べている。アサリの佃煮は此の地域ならではの特筆されるグルメ食材であり、おいらもお土産にと買い求めていた。

そんな「深川資料館通り」のなかば辺りにあるのが、地元の呑兵衛に愛される「だるま」という居酒屋である。居酒屋でありながら食物が充実しているので、腹が減って同店を訪れる地元民も多いという。「コの字」にレイアウトされたカウンターが、名店居酒屋としての条件をクリアしている。席に着くなり期待を膨らませてくれる。

メニューにはマグロなどの海鮮刺身類も豊富であるが、おいらが注文したのは「アンコウ鍋」である。冬季限定のメニューの鍋料理は数種類あり、そんな中で此の日にとても食指が動いたのがこのアンコウの鍋だった。北茨城地方で食べた本場の味噌味のアンコウ鍋とは違い、グツグツと沸騰する薄口醤油味の出汁で煮込まれたアンコウの身は、冷凍ものではあったが、あん肝も含まれていて、色々な部位を愉しませてくれていた。ポカポカするくらいに温まれたのであり、東京で食するアンコウ鍋も悪くはなかった。

■だるま
東京都江東区三好2-17-9

北海道富良野風「イカ塩辛のせじゃがバター」を味わった

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北海道富良野地方でよく食されているという「イカ塩辛のせジャカバター」を味わった。ほくほくのじゃがいもにバターと塩辛で味付けされた其れは、ほっこりとした大地の味覚に奥深さを付加している。

「じゃがバター」は全国共通のメニューだが、これにイカの塩辛をのせたというのが味噌ことポイントであり、いかにも味付けの味噌としての役割を、イカの塩辛が担っているのだ。最初にこのメニューを目にした頃は、塩気を加えるための塩辛だと早合点していたが、何度か口にしていると、其ればかりではなく、もっと北海道の郷土に根付いた歴史的味覚とも呼ぶべき要素の存在を感じ取っていたのである。イカとそのワタとが織り成す稀有な味わいが、じゃがバターの味わいに奥行きを与えていたとでも云ったらよいのだろうか?

今時の珍しい秋魚「カマス焼き」を食する

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カマスとは秋の魚の一種である。秋刀魚には知名度では及ばないが、先鋭なるキック力、脚力を活かして泳ぎは時速150km程にも達するという。この点においてはカツオやトビウオにも適わないという瞠目すべき能力である。俊敏な泳ぎや秀逸なルックスでは、けだし「秋一番魚」の称号も相応しいくらいだ。海中を生育の縄張りとする生き物の中では特筆した能力を示している。他に無い特殊な能力を有する生き物ではあるが、良いことばかりとは限らずに却って世の不条理に直面するものである。例えば人間社会の中では「カマス」的なタイプは、おそらく浮いた存在として生きていくことになるのであろう。そんなカマス的存在を連想するに、カマスでなくて良かったなどという勝手な思いに囚われてしまうのである。

ところで塩焼きにして出された「カマス焼き」に箸をつけて口にしてみると、これまた珍しい味わいなり。細身の身体は骨も太くて食べづらいが、骨の間に箸を入れて身をすくえば、ひとつひとつが味わい深いものだ。魚類の脂が乗っていることはもとより、繊細な白身の旨ささえ感じ取れる。干したカマスが人気だというが、生カマスを塩焼きにしたものの方がカマス本来の味に近づくことができる。カマスは薄塩の塩焼きが一番である。

関東風の正しき「湯豆腐」で温まった

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冬の定番鍋料理「湯豆腐」を、今季初めて食した。昼間から寒さが身にしみて、いつになく体長不良を自覚していたが、ほかほかと温まるにはもってこいのメニューである。

関東風湯豆腐の正しいレシピを踏襲していて、先ずは昆布で出汁をとり、4~5cmにカットした木綿豆腐を並べて、鱈の身とネギと春菊を合わせている。小さい切り身ながら鱈の身を加えることで、豆腐鍋にも奥行きが出るのであり、関東風湯豆腐のツボとも云えよう。

湯豆腐の味の決め手は、豆腐と鱈との絶妙の相性にある。それが近畿地方などでは「湯豆腐」は豆腐と昆布出汁のみ等といった、一地域善がりの風習がまかり通っており、そんな一地域善がりが関東の食文化にまで蔓延しているのは由々しき事態だ。

ところによってはタラの入った湯豆腐のことを「タラチリ鍋」などと呼んでいる。タラがどっさりと大量に用いられているのが「湯豆腐」との差異であるとも云えるが、それでも湯豆腐鍋にタラが必須であるというかっこたる基本は動じることがない。湯豆腐を食するにはいささか特別なる拘りが存在する。つまり湯豆腐の大切な脇役であるタラが在ることである。タラは銀ダラだったり真ダラだったりするが、豆腐のみの湯豆腐は味気ないのであり、重要脇役的存在である「タラ」が居てこそ、美味しい「湯豆腐」が成り立つのだ。

今年の流行語大賞はてんやわんやのてんこ盛りか?

例年の年末行事のひとつである「流行語大賞」が発表され、今年は例年になくてんやわんやのてんこ盛りの様相を呈している。何しろ例年になく大勝がてんこ盛りなのだ。予備校講師・林修氏の「今でしょ!」、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」、TBS系連続ドラマ『半沢直樹』の「倍返し」、東京五輪招致のプレゼンテーションで滝川クリステルが日本の魅力をPRした「お・も・て・な・し」の4つが年間大賞に選ばれたのだという。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/popular_word/?1385983946

ノミネートされた候補の中には、「アベノミクス」「特定秘密保護法」だという、いかがわしき政治色満載の代物が並んでいたのだったが、今回の大賞4作は、まだましな選考結果だったのかも知れない。

秩父「高砂ホルモン」で逸品のホルモン焼きを喰らう

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帰京のおり秩父へ立ち寄り、新たなご当地グルメとしてのホルモン焼きを食べることにした。訪れたのは「高砂ホルモン」。秩父のホルモン焼きの名店として注目されている。西武鉄道のCMでも取り上げられていることから、観光客の訪問が増えている。CMに登場する店舗か否かは分からないが、とにかく賑わっている、秩父の地元の名店である。

鮮度の良い生のホルモン食材が、先ずはボリューム感満点にボンと出されてくるのが圧巻である。出されるホルモンの部位はと云えば、カシラ、タン、レバー、コブクロ、ホルモン、等々の云わば定番的メニュー也。この日はコブクロが品切れだということで、其れ以外の定番を注文していた。

タンは外皮付きのものはとても硬くて歯の悪いおいらにとっては些か鬼門でもあった。カシラはとても良い部位の新鮮なものではあり、久しぶりに良きカシラを堪能。そしてレバーはまたこれぞ新鮮食材の極みのごとくが提供され、軽く炙っては、レア的レバーに舌鼓を打っていた。

レバーを焼く段になって、店員のおばさんがおいらの近くに寄り添っては、「これは焼き過ぎですよ。もっと軽く炙るくらいで充分ですよ」と、食のアドバイスを聞かせてくれていた。中盤からのレバー焼きは、ほとんど炙るくらいのレアで味わったのだが、思いの外に満足のメニューだったのである。

■高砂ホルモンお花畑駅前
埼玉県秩父市東町6-11
0494-24-7735

下仁田産「下仁田ネギのかき揚げ」は、上州ならではの逸品メニュー

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上州に帰省するたびに食べたくなるのはと云えば、地元下仁田産の下仁田ネギ也。今回はそんな下仁田ネギのかき揚げ天麩羅にありつくことになった。

当ブログで何度も紹介しているが、上州下仁田産の下仁田ネギとは、他の品種のネギに比べて見た目は、幹が太くて身が短い。生食や薬味としてよりも、天麩羅や鍋の具材やらにて特に存在意義を増すという、個性的なネギの品種である。そしてなによりも存在感が他を圧倒していることが、最大の特徴である。

食べた「下仁田ネギのかき揚げ」は、青ネギ、白ネギとそれぞれの部位の甘味や辛味をしっとりと味わせてくれた。ボリュームがあって辛味、甘味の夫々のバリエーションも愉しめる。上州ならではの逸品のメニューのひとつであった。