ヤリイカのげそを食した。最も有名でポピュラーなスルメイカに比べて小柄で、漁獲量も少ないが、冬の時期にはその味わいが増す。ことにげその部分はぷりぷりとした食感がとても魅力だ。茹でたり焼いたりして食べられるが、なによりも生の刺身が美味い。
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魚肉の赤いソーセージも侮るべからず
上に示した写真は、か日食したソーセージ3種のセット料理。豚肉を詰めたドイツ風のものから茶色い羊肉を用いた「ウインナー」と呼ばれるもの、魚肉を用いたもの、等々の種類が存する。
中でも子供のころからポピュラーで馴染みだったのが、魚肉を使った赤いソーセージ。赤い色はコチニール色素などの着色料からきているのでけっして身体には良くないのだが、それでも愛着はある。ドイツをはじめとする欧州的食文化とは異質なる、日本的食文化の一端をこの赤い魚肉ソーセージが示しているのではなかろうか。
主な原材料はスケトウダラ等の魚身であり、そのままでは見た目の華やかさに欠けることから赤い着色料が用いられるようになったようであり、今でこそ着色料の無い薄赤味色のものが出回っているが、あまり食べた心地がしないというのか、薄味というのか、興醒めに感じることが多いのである。だからこそたまには、赤い色艶のある魚肉ソーセージにありついたりすると、古き食生活などが偲ばれるのであり、けっして侮ることなどできないのである。
純中国風「あんかけ焼きソバ」はかなりの大味だった
日本の焼きそばではなく中国の焼きソバは、一般的に「あんかけ焼きソバ」と呼ばれている。近頃は東京にも中国人が経営する純中国風の「あんかけ焼きソバ」に出くわす機会が増えている。そんな昨今の中での純中国風「あんかけ焼きのソバ」との偶然的出会いではあったのである。
出てきたその料理を見て吃驚したのは、おいら自身も予想に無かった反応ではあった。その最大の理由が、見た目も味付けもが余りにも大味であったからということである。
普段から繊細な日本料理を食べ慣れているせいか、こんなにギトギトした油分たっぷりで大雑把な豚肉が乗っているあんかけやら、こつこつと硬くて太くて食べ難い揚げソバなどは、おいらの食欲にストップをかけていた。お腹が減って入った店ではあったが、揚げソバのほとんどを残したまま店をあとにしていたのであった。
コの字酒場の名店、荻窪「カッパ」のもつ焼き
「コの字型カウンター」のある酒場と云えば、小さいながらの名店が少なくない。荻窪駅北口からすぐの「カッパ」などはまさしくその名に相応しい名店である。
同店の特長は、その日に仕入れた新鮮なモツの生きのよさ。豚のモツ類は十数種にもおよび、カシラ、タン、ハツ、レバといった定番類から、チレ、子袋、おっぱい、といった稀少部位にいたるまで、どれもが旨い。鮮度が落ちたら噛み切れ難いような部位のモツ類が、歯の悪いおいらでもさくさくと噛み切れてしまうのだから、中々の値打ちものなのである。
それらのモツ類は、炭火にて丁寧にかつ大胆に焼かれて提供される。たれ味がおいらのお勧めであるが、丁寧かつ大胆に炭火で調理されたモツは、最後のたれ付けの工程を経て、カウンター上の皿に乗せられていく。それはまさしく瑞々しく繊細なモツが逸品の料理として提供される工程である。この焼き方の妙が串焼きの味を決定付けているのである。
■もつ焼き「カッパ」
杉並区上荻1-4-3
TEL 03-3392-5870
今年は早くもフレッシュなる「初ガツオ」に出くわしたのだ

「目には青葉 山時鳥(ほととぎす)初松魚(かつお)」という山口素堂の有名な句に象徴されるように、「初ガツオ」といえば春を告げる味として有名だ。いや春というよりも、現代では5月から6月にあたる、初夏に近い季節の味として広くいきわたっている。今年は早くもフレッシュなる「初ガツオ」に出くわしたのだった。
ところが先日、まだまだ寒気吹きすさぶそんなときに「初ガツオ」に出くわすこととなっていた。上に示した写真のとおり、その身の色は鮮度まばゆい赤色に占められている。魚の青味を内に含んだ赤味とでも云おうか。
大きく切りさばかれたカツオの身は、フレッシュさみずみずしさ至極であり、春の食欲を謳歌させる食材にもってこいであった。
「鯨(クジラ)の大和煮」はどこか懐かしい味わい
男の「プチ贅沢」の第1位は「お酒(49.3%)」というアンケート結果も納得というべきか
男の「プチ贅沢」の第1位は「お酒(49.3%)」というのも納得というべきか、というアンケート結果。
http://www.asahigroup-holdings.com/news/2013/0212.html
世知辛い日々が続いている。今日的に云えば、経済学者や政治家やマスコミ関係者達の多くによればその原因はすべからく「デフレーション」にあるのだとされており、まるでデフレ脱却を実現する「アベノミクス」こそは日本経済を救う魔法の杖のようだ。安倍首相の主唱する「アベノミクス」という言葉はまるで魔法の杖のごとくであり其の魔法の杖は何度かその姿かたちを変化しながらマスコミ媒体を席巻しており、これからもまたそんな馬鹿げた空話を垂れ流し続けていくのであろう。そんな空話を真に受ける日本人の国民性にかんしてはといえば、なんとも空しい限りである。そしてさらにそこぶる残念なことだが、男の「プチ贅沢」の第1位は「お酒(49.3%)」というのも、この世知辛い時代の風景として、納得というべきかもしれない。ちなみにおいらは毎日のようにそんなプチ贅沢とやらを続けている。もう少しましな時代であればこんな習慣は、贅沢以前の当たり前の習慣として捉えられるべきなのであろうことなのだ。
高級魚の「シマアジ」を久しぶりに味わう
温かくなりそうな季節の日に食べた「菜の花」おひたし
「ふきのとうの天ぷら」を味わえば今年も春の訪れを実感するのだ
冬の極寒を経てふきのとうが芽吹いている。この時季のふきのとうの料理に出会うのことは即ち、春の季節の訪れを実感するのに等しいのである。本日は偶然にも「ふきのとうの天ぷら」の滋味に遭遇したのであり、その独特の苦味とえぐみが 、今年もまた春の訪れを実感させる手助けをしてくれていた。
ふきのとうを採取するにはこつがあり、けっして素人が簡単にものにできる代物ではない。そもそもふきのとうが地上に顔をだすことは極めて稀である。茎は地上には伸びず、地中で地下茎となり横に伸びる。のであるから、地下に眠っている時間がいかに長くて重要であることを指し示しているのである。
早春に葉の伸出より先に花茎が伸び出す。これをふきのとうと呼んでいる。個性が極めて豊かかな植物であり、人間の食用としても重用されている。これから春の季節にかけての季節、ふきのとうは要チェックであり、超々的ゲットしたい食材であるということなのである。
滋味豊かな「とんこつ木耳ラーメン」の味わい
とんこつラーメンの専門店は都内にかなりの数が存在する。「博多風龍 秋葉原店」もシンプルなとんこつラーメンを提供するので、おいらの行きつけの店となっている。
此処でもおいらがよく注文するのが「木耳(きくらげ)ラーメン」である。どんぶりの上一面に木耳が覆い尽くしている姿は、見た目も圧巻である。
木耳とは、キクラゲ目キクラゲ科キクラゲ属のキノコのこと。ブナなどの枯れ木に群生する。黒々として艶があり、食感はほどよくコリコリと噛み応えがある。
そもそも「不老長寿の素」とも云われるきくらげであるからして、漢方食材だとばかり思っていたがそうでは無さそうではある。だか
栄養価は馬鹿にならないくらいだ。不溶性の食物繊維がたっぷり含まれており、腸の蠕動運動を活発化させていくのだから、積極的にとっていくのに越したことはないのである。
連載再開した雁屋哲原作「美味しんぼ(福島の真実)」を読んでいる
雁屋哲原作、花咲アキラ画による人気漫画の「美味しんぼ」が「BIG COMIC スピリッツ」誌上にて連載再開された。
発行元小学館の発表によれば、作者の雁屋哲氏はこの1年間のなかで、4回にわたって福島を訪れて取材して作品に取り組んできたということらしい。たかが4回なのかという疑問がおいらの中でも勃発してしまっていたが、おいら自身も2回程度の訪問ではあり、他人のことのあれこれをとやかく云うことはできないことは承知している。
ご承知のように、作者こと雁屋哲氏は、反原発に対する思いを云わば甲高く公言してきた文化人の一人あ、そうした意味からの期待度が高く、それ故により一層の注目度を増しているのだろうことは想像に難くないのである。さてそうした意味合いからも、この「美味しんぼ」の展開には興趣をそそがれてならないのだが、願わくば作者の雁屋哲氏が下手な日和見的見解を示さないことを。自民党安部政権になり原発容認の流れが加速しつつあることを踏まえつつ、断乎たる反原発のメッセージを発信し続けていくことを期待する。
「ハタハタのしょっつる干」は秋田の味わい
秋田県の日本海側でのみ漁される珍しい「ハタハタ」という魚がいる。おいらも秋田地方に旅したときなどには必ずといってよいほど口にする、秋田の名産的食材である。体長はおよそ10センチ程度。小ぶりである。秋田地方ではこのハタハタを食材にしてつくる「ハタハタ鍋」が名物となっている。そんな鍋に必須の調味料が「しょっつる」である。出されたメニューは、ハタハタをしょっつるに漬けて干して焼かれたものである。
小さい魚ではあるが骨は太く、がぶりと噛み切って食するわけにはいかない。魚の骨を煩わしいものと見るか、或いは食の楽しみとして捉えるかによって、骨に対する評価は異なるのだが、魚好きの日本国民のおいらは、骨あってこその魚料理であり、魚骨大万歳なのだ。ハタハタは小骨が良い味わいなのだ。
思いの外にグッドなる「カレイの子持ち煮付け」
「鶏皮餃子」は手羽餃子より確かにいけたのだ
「鶏皮餃子」というメニューを食したのだった。
メニュー表を一見したところでは「鶏の手羽餃子」なのだろうと早合点していたのだが、よく見たところ手羽餃子ではない。手羽餃子はある種ポピュラーなメニューになりつつあるが、おいらはこれが中々合点がいかぬ、邪道的メニューとして捉えているところなのだ。
それにひきかえ出されていた「鶏皮餃子」は多分はじめて食する代物だったが、当初の予想以上に美味しくいただいたのである。
先ずとりあえずは口にしたところ、照りの利いた鶏皮の食感は、コラーゲン的潤いを彷彿とさせる味わいなのであり、軽く噛み切れるほどの弾力がナイスである。ナイスナイスを何度も口にしたくなるくらいにぐいっとくる。噛み切った奥には馴染み深い餃子のあんが待ち構えていた。
今年の「ワカサギ」も絶品の苦味と野趣性にうっとり
春を前に味わった「ワサビ葉着け」は鮮度抜群
大根が入って2倍美味い「ブリのあら煮」
都内下町の「串揚げ」を味わったが「レバ揚げ」には納得だ
「巨人、大鵬、卵焼き」のヒーロー、大鵬関が逝った
「巨人、大鵬、卵焼き」の何よりのヒーロー、元横綱大鵬が逝った。長嶋茂雄氏は元大鵬の逝去に対してコメントを発表している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130119-00000047-dal-spo
大鵬関と長嶋茂雄氏といえば、「巨人、大鵬、卵焼き」として名声を極めた我が国のヒーローの一角を成していた。王貞治氏を加えた3大ヒーローではあるが、紛れもなく強いヒーローがかつての我が国にはいて、国民が鼓舞されていた。戦後のある時代を生きてきたおいらにとっては、「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉とともに、大鵬の偉業は記憶にやきついているのであり、それは昨今の五輪受賞者たちの比ではないのである。
								





















