狂い咲きした今年の上野の桜たち(夜桜編)

今年の桜は例年よりも1週間以上も早い開花であるということから、一般ニュースにもこぞって取り上げられている東京の桜たち。いち早く咲き誇っているという姿を見たくて上野の不忍池界隈へと歩を進めていたのである。

到着した時間は既に日没を過ぎており、宴会が禁止される午後8時にも近いという時間帯であった。何度か訪れたことのある上野不忍池周辺には、おびただしいくらいの観光目的な人間があふれていたのであり、その一部人間たちは青いシートやらを目印に陣取っての酒盛りに興じていた。世に云うところの「花見」の光景ではある。散策する一般観光客たちとはある種のバリアで隔てられているのだが、それにしてもこのような光景はこの時季ならではのものである。今日を過ぎては出遭うことの叶わぬ光景なのかとも感じ取っていたのである。

夜桜のビューポイントには、スポットライトが当てられて、夜なのにまるで生温かな空気が行き来しているかの錯覚にとらわれていたかのようでもある。仄かなピンク色した桜の花弁の集団的息遣いに、息をひそめて観測していたのであった。

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可愛くてしかも美味しい「イイダコ」料理はおすすめ

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マダコ科 マダコ属に分類されるタコの1種であり、小型のものが「イイダコ」と呼ばれている。二枚貝の貝殻に生息していることなどから、二枚貝を用いて漁の仕掛けがなされている。古代より食用として漁獲されているが、あまり見かけることは多くは無い。小型で可愛くて、しかも味わいも美味なのであり、メニューに見かけたらば注文することをおすすめする。特にこの季節のイイダコの頭の部分には、卵が仕込まれており、この卵こそイイダコの食味を代表すべき味覚である。

通常のタコ類と同様に、軽く茹でて、酢味噌などの調味料とともに提供されるのが一般的である。小型で一口で噛み切れてしまうのであり、タコのまた一味異なった食感を味わうことが可能である。

今宵はそんなイイダコの酢味噌和えと串焼きの料理を味わったのであり、久しぶりにイイダコ料理に舌鼓を打ったのである。

枝豆をよく見れば立派で麗しい姿形をしている

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大豆を成熟する前の幼い枝をつみとって、茹でて出される料理が「枝豆」というメニューだ。枝つきの豆房を「枝豆」として称したことが命名の根拠ということである。此れが和食店や居酒屋にては、しばしばつけだしとして提供されることが多い。

ついつい何の気なしに口に運んでしまうのだが、よく見ればとても立派で麗しい姿形をしている。強固な豆を内にふくんでプクリとした房に、枝から刈り取った野性味あふれるえだが支えている。こんな絵になるべき食物はそう多く存在するわけではない。

これから春から夏にかけての季節は、枝豆がとても美味しくなる、云わば旬を迎えるのであり、枝豆の有難味を認識しながらあじわっていこうと思った次第なのである。

「八王子ロマン地下」の「沖縄食堂めんそーれ」の「ゴーヤチャンプル」

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「八王子ロマン地下」は昼は昼食を提供し、夜には個性的な酒場が出現するスポットであり、時々足を運ぶ好みのエリアである。ここの店舗は時々入れ替わっている。つまりは繁盛店はそのまま生き残りつつ繁盛しない店は潰えていくという、ある種の世の世相を反映するかの現象を見る思いではある。近頃足を運んだときには、「沖縄食堂めんそーれ」という沖縄料理店に目がとまり、同店の「ゴーヤチャンプル」を食したのであった。

同店ホームページのメニューの欄にはこうあった。

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ごーやちゃんぷる
沖縄と言えばこれは絶対外せない!ごーや、沖縄豆腐、ポーク、そしてタマゴが入った沖縄野菜炒めです。
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PR文にも気合が入っていたのである。さらにはとても苦味と旨味が一体化した同店の代表メニューの「ゴーヤチャンプル」に舌鼓を打っていたのであった。沖縄の味であり、しかも苦瓜(ゴーヤ)の苦い旨味が満点である。

■八王子ロマン地下
http://hacchika.jp/

■沖縄食堂 めんそーれ
http://hacchika.jp/shop/shop16.html

とんぶり料理の定番「佐原屋」の「納豆とんぶり」

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「納豆とんぶり」を食した。御徒町の「佐原屋」へ訪れるとよく注文するのが「納豆とんぶり」である。同店の看板メニューであり、とんぶり好きのおいらにとっては必須メニューのひとつとなっている。ご飯の上に乗せればその味わいが倍増する。納豆とんぶりご飯こそは、此処「佐原屋」の超定番的なメニューと云ってもよいくらいだ。

名店と云える店ならばこそ、店のつくりは変わっても、その店の伝統と意気込みを象徴するメニューは存在するが、佐原屋に「納豆とんぶり」あり、というくらいに、豪いメニューである。天晴れ晴れ晴れなのである。

■佐原屋本店
東京都台東区上野5-27-5

自費出版を取り巻く現代人のいびつな姿を描いた百田尚樹氏の「夢を売る男」

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出版という業界の中でも特に「自費出版」と呼ばれる界隈を舞台に、ベストセラー作家を夢見る素人作家たちと出版編集者たちとのやりとりが展開されている。主人公の出版部長、牛河原勘治の周りには、自分の本を出したいという多くの人間が集まってくる。作家志望、市井人のエッセイスト、自意識過剰な大学教授、等々と彼らの肩書きは様々だが、彼らはともに「夢を見る」という共通性を有しているのであり、そのための自著発行を志向している。実質的な自費出版であるため、200万円かそれ以上の費用が必要となるが、夢を見るための費用としての必要経費であるかのようだ。

本離れが云われている状況下ではあるが、相変わらず出版への憧れはまだまだ強いと見え、膨れ上がった自意識や自己主張を行う受け皿となっている。物語としての同著には、それほどうなるべきドラマツルギーを感じ取ることはなく、いびつな欲望を抱く現代人のすがたを示すだけに終始していたのが残念ではあった。

今年もまた「つくることが生きること 東京展」が始められている

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本年2013年もまた「つくることが生きること 東京展」が、3月9日(土)より、千代田区内の「アーツ千代田 3331 メインギャラリー」にて展開されている。

http://tokyo.wawa.or.jp/

 

本年2013年もまたと書いたのは、昨年もまた、同様同名の企画展が開催されていたからである。同みどり企画のブログでも昨年のイベントについてれレポートし触れている。昨年に続いてのレポートとなる訳ではある。

http://www.midori-kikaku.com/blog/?p=5643

 

3.11から2年となる今回の展示では、「『つくる』アクションを続ける多様な活動を展示」とある。昨年以上に長期にわたったイベントと関係者の情熱などが見て取れる。

展示内容については昨年と比べてシンプルになっている。そしてより継続するべく表現の方法を模索し展開させていこうとしているようである。

春の息吹を感じるたびに小金井「大黒屋」の「ふきとう味噌」が味わいたくなる

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春の息吹を感じるたびに味わいたくなるのが、小金井「大黒屋」の「ふきとう味噌」である。ふきのとうの芽を細かく刻んで、味噌と味醂などで合えて、竹べらにつけて、炭火でじっくりと焼いて出される。手が込んでいるがとても素朴なふきのとうの香りが漂ってくる。
此れを味わうために毎年此の時期になると、武蔵小金井駅に途中下車して、大黒屋へと足を運ぶのである。

デジカメを取り出して撮影していたおいらに対して、同店の女将は「黒すぎて何も写らないでしょう」と声をかけていた。「いえ、明るく撮っているから大丈夫ですよ。香りが匂って来るような写真が撮れそうですよ…」などと答えていたおいらであった。すると女将はある一定の間を置いて、「黒くて見えなかったら、店に食べに来てくださいね…」と、珍しく個人的な感想を口にしていたのだった。いつの間にかおいらが当ブログにて「大黒屋」のことを記していたのを知ってしまっていたらしい。おいらも少々照れくさかったことは間違いない。

■大黒屋
東京都小金井市本町5-17-20-101 1F

風雪に耐えて芽吹いた我が庭のチューリップ&アネモネ

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昨年末は地元への行き来で追われていたのであり、年末の球根の植え付けも出来ないままであったのであるが、久しぶりに我が家の庭を覗いてみたところ、チューリップ&アネモネの球根類がいつのまにやら芽を咲かせていた。

これらは昨年までの春咲き球根類がそのまま風雪に耐えて生き残り、春の息吹に刺激されて芽生えたものと思われる。人間の手の及ばないところでも自然の芽生えが継続されていることに、とても嬉しい思いがあった。

これから先も立派に育って美しい花を咲かせてほしいとせつに願うのである。

思いの他に苦い「佐原屋」の「ニガ玉」はかなりのおすすめメニュー

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御徒町駅ガード下界隈の居酒屋「佐原屋」には、他店には無い数々の逸品メニューが存在する。当ブログにてもこれまでいくつか紹介してきているが、おそらくこれが初めての紹介コメそのントとなるだろうものが「ニガ玉」である。「ニラ玉」ならぬ「ニガ玉」なのであり、苦い卵料理だ。一言で述べれば其れは卵料理の一種である。ニガウリことゴーヤを用いた苦い卵料理と云えば良いだろうか、苦味走った味が口腔内を直撃する。そのニガウリの量が半端でないので、口にする瞬間において「苦い‥!」という感嘆の呟きを発することが必至となる。

味覚の領域において、味のカテゴリーは6種とも7種類とも云われるが、こと「苦味」をシンプルに味わうにはニガウリことゴーヤをおいて他の食材は見つからないのである。苦味はこと人生においては避けたいジャンルのひとつではあるが、料理の領域においては決して避けるべきものにあらずなりである。

春本番を前に旬の「ホタルイカ」を味わったのだ

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ホタルイカは春を代表する味覚でもあり、春が先かホタルイカが先かは知らぬが、両者が相まっての風物詩なのである。春の夜には、海上に青白い光を放つ。その姿は、神秘的な光そのものではある。

そんな神秘の光を思いながら味わうホタルイカ(蛍烏賊)の味わいは、春のこの時期ならではの逸品である。

ホタルイカの料理には様々あるが、さっと湯通して茹でたホタルイカは「桜煮」と呼ばれており、もっともホタルイカらしい料理だとかんがえることが可能である。酢味噌などの味付けは、この茹でたホタルイカには必要ない。

満開の河津桜の下に土筆を見つけた

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漸く春の気配が漂う中で、逸早く桜が見たくなった。伊豆に行けばきっと満開のらに桜に出会えると思って、電車に乗って河津に向かった。今年は極寒の冬が続いたことから河津桜の開花も2週間程度遅れていたということであり、ちょうど今が満開の真っ盛りとなっていた。当初に予定されていた「河津桜祭り」は昨日10日に終了したが、引き続き「かわづ春うららまつり」として、3月11日(月)~3月17日(日)の間、開催されている。まつり会場となった河津川沿いには多くの露店が並んで旅人を迎えてくれた。「さくらうどん」「桜餅」などの桜にまつわるメニューにはことのほかに目を奪われてしまい、実際にそれらのご当地メニューに舌鼓を打っていた。

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桜並木が連なるイベント会場には、併走するように人の踏み入れない場所が確保されており、黄色の菜の花の派手な色彩に隠れるようにして、土筆の芽が何本も何本も地下から土壌に芽生えている姿に遭遇していた。子供のころに見た覚えがあるが大人になってからといえばずっと見たくてもはっけんできない、見つけられない姿かたちなのであり、とても大きな感動とともに立ち尽くしていたのであった。

八王子夢美術館にて「大正ロマン昭和モダン展」開催中

八王子市内の「八王子夢美術館」にて「大正ロマン昭和モダン展」が開催されている。副題は「竹久夢二・高畠華宵とその時代」という。

http://www.yumebi.com/
■特別展 大正ロマン昭和モダン展
会期 2013.02.01(金)- 2013.03.24(日)
開館時間 10:00-19:00 入館は18:30まで
休館日 月曜日(2月11日は開館し翌12日が休館)
会場 八王子市夢美術館
TEL. 042-621-6777

先日3月7日からの「第16回八王子画廊散歩」にてスタンプラリーのイベントが行われており、画廊散歩に参加している9つの画廊でスタンプを押して回ると、此処「大正ロマン昭和モダン展」の入場料が只になるということになっている。おいらは画廊散歩の初日に9画廊をスタンプ押して回っていたので、今日は無料招待券がゲットとなっていた訳であった。

先ずは何しろ、竹久夢二の自筆の大量の絵画に出迎えられるのであり、感動的なシチュエーションとしては満点に近いものがある。地方の美術館がこうした企画展を開催していることには、八王子市民として悦ばしいかぎりである。

竹久夢二以外の出展作家については、無名の作家がほとんどではあるが、大正から昭和に掛けての時代に活躍した作家たちの力作で占められている。特に雑誌の挿絵等の原画として制作された作品も多く、複製絵画の勃興期の熱意を感じ取ることができた。

「アンコウの唐揚げ」は白身魚の奥深い味わいがした

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冬の味覚を代表する深海魚のアンコウを、唐揚げにて食したのだった。白身の魚であり、そのほとんどが深海魚である。そういった特長が如実に感じ取ることが出来る、稀なる海洋生物がアンコウだということになる。Wikipediaにもまた非常に興味深い記述がのっている。

―――――(以下、Wikipediaより引用)
アンコウは主に小魚やプランクトンを捕食するが、種によっては小さなサメ、スルメイカ、カレイ、蟹、ウニ、貝などを捕食するものもある。さらに、たまに水面に出て海鳥を襲うこともあり、食べるために解体したら胃の中にカモメやウミガラス、ペンギンなどが入っていたという報告もある。
―――――(引用終了)

アン肝や鮟鱇鍋でなくてもこうした料理が存在するのだから、アンコウと云う魚の存在感は益々高まっていくのである。

phaの「ニートの歩き方」は、読む価値ある面白さだった

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結構意外性もあり面白かったという感想に満ちていた本である。作者のpha氏については、おいらも詳細を知らないが、過去に京都大学を卒業して著名企業に就職して後にニートになったという人物であるらしい。その後においてpha氏はニートという自らのスタンスを基準にして様々な提言をしているようである。この「ニートの歩き方」という著書
はまさしく、ニートになるかもしれないし、なりたいなという願望を抱いている人達に対しての、指南書的な書物ではあるが、しかしながら、ニート以後の生活スタイルにまて論を展開しているのであり、決してハウツー本の類とは異なるのであり、一線を隔てているある種の正統的書籍の佇まいである。

「第16回八王子画廊散歩」がスタート。今年おいらは「フロイデン」に出展

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第16回目となる「八王子画廊散歩」がスタートした。3回目となるおいらの作品は、ギャラリーフロイデンに出展した。「八王子画廊散歩」はおいらも定期的に出展しているイベントであり、近年は毎年この時期になると、出展作品制作に気合が入る。男のおいらは経験したこともないが、ちょうど卵を産んだ母鳥が卵から孵った雛を見届けてほっとするような気分になるのが、イベントの初日でもある。

■ギャラリーフロイデン
八王子市横山町25-16 B1階
TEL 042-646-0900

■八王子画廊散歩
http://www.facebook.com/garousanpo
http://www.atorie248.com/garousanpo/

フロイデンはここ数年の間は画廊散歩イベントに参加していなかったこと等から、おい らは初めて此処に足を運んでいた。絵画・陶芸教室が同じビル内で開催されており、設立32年になる老舗ギャラリーのひとつだ。八王子駅北口から徒歩3分程度という好ロケーションでもあり、八王子を代表するギャラリーのひとつとも云えよう。

午前中に作品搬入を済ませてから、例年のように参加ギャラリーを散歩してまわった。出展者は毎年、出展のギャラリーを変えるのが基本だというのであり、知人たちの作品を見つけるという楽しみもまた存在するのだ。過去作品とはまた違ったスタイルの作品展示されているケースもすくなくないのであり、其れが所謂ひとつの成長なのかとも感じさせている。少なくとも怠惰な画風に囚われた知人たちの作品をみるよりずっと新鮮な感動を与えてやまないのである。

5時半からは「アートスペース KEIHO」にてパーティーに参加。昨年よりも参加者はすくなめであったが、地元八王子のイベントやら画廊に関する情報やらにて花を咲かせたのだった。

「Facebook」の成り立ちをドキュメント的に描いた映画「ソーシャルネットワーク」にはがっかり

DVDにて映画「ソーシャルネットワーク」を視聴した。ご存知のように「Facebook」の代表者ことマーク・ザッカーバーグが「Facebook」事業を成功させるまでの成り行きをネタにして興行的にもヒットした映像作品である。だが遅ればせながらに視聴してみれば、「Facebook」の成り立ちをドキュメント的に描いた映画「ソーシャルネットワーク」にはがっかりという思いを強くしていたのだ。

主人公のマーク・ザッカーバーグを一言で述べるならば、彼はひじょうなスキャンダラスな経営者である。彼はまず、ハーバード大学生の当時に付き合っていた美貌の彼女から振られた腹いせに、女子大生を格付けするサイト「Facemash.com(フェイスマシュ.com)」を立ち上げて注目を浴びるが、そのプライバシー侵害的お宅サイト作成が元で、大学からはおとがめを食らうことになる。そして次なるスキャンダルである「facebook」の作成へと向かうのだが、その彼の人生の多くが訴訟にまみれており、映画のストーリーの2本の柱の1本が、「facebook」をめぐるスキャンダラスな法廷映像で占められていたのであり、少なからずに辟易する気分にじゅうまんされていたのた。

法廷でのやり取りの様子を見る限り、サッカーバーグは何も確固たる信念をもたないひ弱なお宅である。こんなお宅が、ビジネス界で成功するのだから恐ろしいといえばそれまでなのだ。ふられた相手である元彼女に対しておこなった行為は極めて卑劣であり、我が国のストーカー規制法に抵触するであろう以上に、偏執的な臭いを振りまいていた。ただプログラミング的能力に長けていたというだけで、今日のITビジネス界を牛耳ることのできるサッカーバーグやフェイスブックには、極めて強い失望の念を抱いたのである。

「ふぐの一夜干」は低カロリーな逸品のメニューだ

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高級魚のふぐが、一般的、大衆的居酒屋にて解禁されてから、5ヶ月あまりが経過して、おいらが通う居酒屋店舗でも、ふぐ料理を見かけるようになった。その代表的なメニューと云えるのが「ふぐの一夜干」である。

一般的に流通するとらふぐ鍋等でみる高級素材魚よりも小ぶりである。毒のあるきもが小さいからか扱いがしやすいのであり、食中毒を引き起こすおそれが少なく、昨年のふぐ解禁がきっかけにしてとても広まっている。

ふぐは白身で淡白でかつ低カロリーなので、カロリー制限等々の食事制限のある人たちにとっては、とても注目すべき食材である。「ふぐの一夜干」は低カロリーな逸品のメニューだということはたしかなのである。

「パン屋を襲う」に掲載されたカット・メンシック氏のイラスト

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昨日記した村上春樹さんの新著「パン屋を襲う」でイラストレーションを描いているのが、カット・メンシックというドイツ人の女性イラストレーターだ。新潮社によるプロフィール紹介には以下のごとくに説明されている。

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1968年、東ドイツ・ルッケンヴァルデ生まれ。ベルリン芸術大学、パリ国立美術大学で学び、「フランクフルター・アルゲマイネ」日曜版やファッション誌「ブリギッテ」ほか、ドイツの代表的メディアに寄稿する人気イラストレーター。2007年、トロースドルフ絵本賞受賞。
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「パン屋を襲う」の前にも「ねむり」のイラストレーションを手掛けている。同二書はと云えば、決して大作ではない小品に、カット・メンシックのイラストを添えた「絵本」という体裁をとっている。村上春樹さん自身があとがきで、「僕は彼女のシュールレアリスティックな絵が個人的にとても好きなので、嬉しく思う。彼女とは一度ベルリンで会って、一緒に食事をしたことがある。旧東ドイツで過ごした少女の話をしてくれた。」とそう説明しているのが印象的である。

正直に記せば、おいらはカット・メンシック氏のイラストがシュールリアリスティックだというよりもポップアート的だと感じとっていた。人体や動物の一部位や近代文明の象徴としての一部位を切り取って再構成する彼女の作風は、春樹つてなかワールドに、かつて無かった彩りをもたらしている。

村上春樹さんのリメイク的新著「パン屋を襲う」

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村上春樹さんの「パン屋を襲う」とは、かつて1981年に発表された作品を元にリメイク的にして先月に出版されたばかりの近著である。

その中味といえば、「パン屋を襲う」という表題そのままに、主人公の「僕」と友人、あるいは「僕」と妻が、パン屋に押し入って襲うというストーリーだ。その理由というのが、「腹が減っていたから」というのであるから、物語はとてもシンプルである。

主人公自らが物語の始まりで解説してくれる。

「神もマルクスもジョン・レノンも、みんな死んだ。とにかく我々は腹を減らしていて、その結果、悪に走ろうとしていた。空腹感が我々をして悪に走らせるのではなく、悪か空腹感をして我々に走らせたのである。なんだかよくわからないけれど実存主義風だ。」

いまやほとんどの日本人にとって「空腹感」を実感することは稀になったが、1981年当時はまだ日常的に感知しえる経験のひとつであった。村上春樹さんの創作の原点のひとつが、空腹感というような極めて形而下的なことで成り立っていたということは、いま改めての発見であったと云うべきだろう。

http://www.shinchosha.co.jp/book/353429/