文士料理の店、高円寺の「コクテイル」を探訪したのです。

高円寺の飲食メインストリートとも云うべき中通商店街を行く。3~4分と歩いたところにお目当てのお店はありました。看板も無いような地味な店構えなので、普通に歩いていたら見逃していたことでしょう。

店に入り、ホッピーと最初のおつまみを注文する。

「今日は文士料理のめにゅーはあまりないんですよ」

書籍「文士料理入門」の執筆者のおかみさんが云う。メニューを見れば、他ではなかなかお目にかかれないものが並んでいた。だがそれ以上に、お通し(付け出し)として出された「ひたし豆」には度肝を抜かれたのである。青豆を煮て酒と醤油の煮切り汁に付け込む。それ自体は普通だが、煮切り汁には山椒の実が入っていて、そのピリリとした風味がアクセントを添えているのである。付け出しにそこまで拘る居酒屋は珍しい。その他、本日注文したメニューは以下の通りである。

・豆腐の味噌漬け
・煮こごり
・かぶと人参のピクルス

ホッピーセットと中を飲み終えたおいらは、次に「本日の日本酒」に目が行った。聞けば「じょっぱり」という、青森の地酒だという。迷うことなくその酒を注文。

「冷にしますか? それとも常温にしますか?」

またまた難題であるが、これも迷うことなく「常温」に即決したおいらであった。けだし常温で飲めない日本酒など邪道系である。即決即断の効果はあったのである。(最後は鳩山首相のコメントをもじってみました)