仰ぎ見る「東京タワー」の姿は勇壮なり

今年3月、後輩の「東京スカイツリー」に日本一の座を奪われた「東京タワー」。来年7月にはアナログTV放送が終了する予定であり、その時期が来れば御役御免となってしまうのか? 

つい先日にはおいらの自宅でも地デジTVを購入したばかりである。これから段々と東京タワーの恩恵に浴することも少なくなっていくのだろうか…? そんなことを考えていたら東京タワーが無性に見たくなり、現場に出かけたのです。

浜松町駅からてくてく歩くこと約15分、増上寺の正門に突き当たって境内を行く頃には、どーんと存在感のある風景が目に焼きついてくる。タワー自体の高さは見慣れているせいか、特別な驚きは無いのだが、それでもこの場所が東京タワーの場所だということを、道行く人に強烈にアピールしている。

骨組みの厳かさとしなやかさはまさに勇壮であり、彫刻作品といっても良いくらいに隙が無い。その鉄骨の撓り具合を眺めれば、昭和の時代の職人の情熱を感じ取るのだ。上へ上へと伸びていくのっぽの後輩君には発し得ない何か。やはりこの東京タワーの形が持つ、厳かさは尋常ならざるものがあるようだ。

タワー前に着けば、はとバスやら観光バスやらが列を作っており、相変わらずおのぼりさん向けの観光スポットだ。ちと興ざめではあるが、東京タワーが東京の観光スポットとしてこれから残っていくであろう光景を見た思いがして、少々満足なのである。