ピリリとした「塩らっきょう」は夏バテ予防効果が高そうだ

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地元の居酒屋では此の季節になると「塩らっきょう」のメニューが目につく。夏バテを防止する栄養素が充溢しているのだろうと思いつつ、そんな塩らっきょうを注文。ビリリとした味わいが刺激的であり、いつもの甘酢味のらっきょうとは確かに違う味わいだった。家で漬け込むらっきょうはだいたいは甘酢漬けと決まっているが、近頃では塩で漬け込んだ「塩らっょう」というメニューに接することが多い。甘酢漬けに比べて、よりらっきょうの野趣溢れる味覚が特長だ。若摘みにされたエシャレットに食感が似ており、酒のつまみには良く似合っている。また薬効も多くあり、殺菌効果、利尿、発汗、整腸作用があり、昔から薬用植物として広く利用されている。

食べたらっきょうは「塩らっきょう」ということであり、普段の甘酢漬けとは異なっていて、素材のピリリとした食感、食格を感じることができたのだった。呑兵衛にとってはらっきょうは毎日の乾きを満たす食材なのかも知れないのかと考えていた。毎日の食材が特別なものである必要などはなく、塩で漬け込まれたという此の店の味わいがピッタリするのだということも思うことができたのだった。

梅雨の合間の晴景色、八王子小宮公園を散策したのだ

梅雨が始まりいきなりの豪雨に襲われてからの数日は、おいらも雨が鬱陶しく感じることばかりではあった。本日はそんな梅雨の合間の晴景色だったのであり、Carl Zeissのレンズを装填したデジカメを持って八王子の小宮公園へと出掛けた。

花壇に咲く花々の間には、揚羽蝶の舞いを見かけた。蝶のように舞うというカシアス・クレイの名言を髣髴させるかのごとく、揚羽蝶の舞にうっとり。初夏の梅雨の合間の晴景色はワンダフルな出会いであり、公園に生えている初夏の木樹からは、鮮緑色の若葉の芽生えに出迎えられたのであり、鬱陶しい陰鬱な気分を吹き飛ばせてくれていたのがとても有り難かった。

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TV朝日の北川景子主演「みをつくし料理帖」のハモ料理にはグッときたのだ

本日TV朝日系テレビにて放映されていた「みをつくし料理帖」。美人女優の北川景子が主演するとあって放映前のPRにも力が入っていたとみえる。系列局のバラエティー番組での北川景子嬢の清々しいつくろいにはおいらもまたグッとくるところ大ではあった。そして今宵はおいらも此の番組を視聴したくなっていたと云う訳ではある。

酒宴、否おっとっと間違えたのだが、酒宴ならぬ主演の北川景子嬢は整った美人面の割にはツンツンするばかりではなくて他の出演者たちとの交流にも愛嬌を感じさせていることが見て取れるのであり、今時の「ツンデレ」たちとは似て非なる好感度の高いキャラクターであることをまずは感じ取っていた。これだけの整った容姿でありながら所謂ツンデレを越える演技が出来ていることにはとても驚いていたのである。

番組初頭のユキノシタを天ぷらにする光景からおいらはこのドラマに見入ってしまっていた。けれども北川嬢の美貌ばかりに見入ってしまってという訳ではない。おいらも大好きな居酒屋における人情劇に先ずは見入ってしまっていたという訳なのではある。

三つ葉や白魚をあしらった春のメニューたちは、夫々においらもすごく食べたくなるくらいの逸品的メニューである。それなのにあらぬ疑いを掛けられて、北川嬢扮する女性料理人は大変に大きな試練を受けることになってしまった。女性の感性が導き出した日本料理の逸品的メニューであるのだろうことは瞬時に理解出来ていた。和食、日本食として世界的にももて囃される料理が、日本の女性の料理人によってもたらされているということは、今宵は胸に焼き尽くすこととなっていたのである。夏のタコはいいですよと云ったり、徳川がらみのきゅうりのメニューを案じていたりとしていることからも、おいらは北川嬢演ずる主人公への思い入れは最高潮に達していたと云うべきなのである。

そしてクライマックスのハモを調理するシーンには、ある種の凄みを感じ取るに充分ではあった。近頃のTVドラマにしては出来すぎた内容なのだ。TVドラマの可能性や魅力は未だに健在なのかもしれない。

巣鴨庚申塚の「ファイト餃子」を食した

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久々のぶらり下町散策をした後、都電荒川線に乗って庚申塚駅で途中下車。都電荒川線の庚申塚駅から数分のところにあるのが「ファイト餃子」である。丸くて分厚い皮が特徴の変わり種的個性派で、カリッとした皮は硬くて慣れない人には食べづらい。おいらも最初に口にした瞬間、焼きたての熱さとともに、一旦口にした餃子を皿に戻してしまったくらいなのだった。カリッとして熱い皮の中からはコクの有る餃子の餡の味覚が広がっていた。人気メニューだけあり旨い餡である。何度か食べ慣れていくうちにやみつきになるタイプなのだろう。

■ファイト餃子
東京都豊島区西巣鴨3-7-3

初夏のブリもまた美味だった

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鮮やかなピンクに彩られた初夏のブリは、寒ブリとして評価の高い冬のブリ以上に脂が乗っているようにも見えた。そして想像していた以上に美味であった。

我が国の大型肉食魚としては代表的な出世魚が「ブリ」である。ハマチが成長してブリになるが、特に冬季のブリは「寒ブリ」と呼び、脂が乗って旨いというのが定説であるが、冬以外の季節にもブリは収穫されており、全国的日常的に食されている。養殖魚として出回っているハマチとは味わいも旬度も桁違いに上まわっている。

和食の典型定番的「肉じゃが」でほっこりなのだ

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居酒屋にて「肉じゃが」を食した。とてもしっとりとして定番的なメニューである。豚肉とじゃがいもという食材がこれくらいに特筆されるのは、まさに和食的メニューの筆頭的な代物であるのに依っているのであろうと思われる。

少し前には旬を迎えた「新じゃがいも」は、通常の年を通して流通されるものに比べてみれば、まずは皮が薄く柔らかく、大きさは小振りである。固い殻を纏う前の、いくぶん無防備な姿かたちを印象に写し取る。半面で見ればそれだけ瑞々しい細胞に満ちていることでもある。肉じゃがのケースに限らずこの季節の新じゃが料理は、カットすることなくそのまま丸ごと使う。しかも皮も剥くことなく丸ごと使用するのが定番である。角が無く丸い姿かたちの新じゃがは煮崩れすることもなくて、丸ごとほくほく。こんなメニューは春ならではと云ってよい。通年的なじゃがいもの皮はアクが強いためになかなか口にすることは難しいのだが、丸ごと調理に向き、薄皮もまた野性味溢れて味覚を刺激してしまうのだから食べない手は無いくらいなのである。皮が薄く瑞々しい新じゃがには出汁や肉の旨味が奥深くまでに染み込んでいくのであるから、通年食材としてのじゃがいもでは作れないという逸品として通用するのだ。新じゃがいもの相棒食材には、豚肉に加えて、人参、椎茸、獅子唐をノミネートしてみたら、この相性もまたグッド良好なのであった。特に味の染みた獅子唐はまた思いがけなく食欲をそそる料理に仕上がっていた。

「らーめん百馬」は「八王子ラーメン」専門店のニューウエーブ

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八王子市内には「八王子ラーメン」の名店が数十店、百店舗ほどが存在する。濃厚な醤油ベースのスープに刻み玉ねぎのトッピングが特徴の八王子ラーメンを提供するニューウエーブ店が「らーめん百馬」である。醤油ラーメンには珍しく麺は細麺。濃厚なスープを充分過ぎるくらいに吸い込んで喉に入る麺の味わいはド~ンとしたインパクトだ。細麺が八王子ラーメンに適しているかについては疑問があるが、八王子ラーメンの個性的な一杯であることは間違いない。

当店のマスターは研究熱心だと見えて様々なユニークメニューをアピールしている。夏季の近頃のお勧めとして「アボカドとサーモンの冷製和え麺」が目についた。アボカドとサーモンにネギ、紅生姜、刻み海苔、等がトッピングされている。ワサビをアクセントにして酢をかけて食べるのが店主のお勧めだとか。なかなか他に無いユニークメニューなのだ。いつか機会があれば口にしてみたいとも思うのである。

■らーめん百馬
東京都八王子市子安町4-1-5

こんな真夏日には「もろきゅう」の味覚に癒される

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まだまだ梅雨の季節以前なのに、強烈な暑さが身にしみる。そんな折にきゅうりが恋しくなり行きつけの居酒屋できゅうりを注文していた。夏野菜の代表格の一つがきゅうりである。瑞々しい生のままで食しても、それ自体で充分美味しいのではある。それにもまして美味しくするのが、もろみ味噌だ。「もろきゅう」というメニューにてもろみ味噌が添えられている。此のもろみ味噌という代物はもろきゅうと共にある。云わばもろきゅうともろみ味噌とは「もろきゅう」の表裏一体的関係を有するということなのた。

「もろきゅう」というメニューで提供されるのが、きゅうりにもろみ味噌を添えたものである。一般的な味噌以上にきゅうりの味覚を高めてくれる。一見したところは味噌の一種にも見えるが、じつはこれが、醤油の醸造過程においてつくられるものだという。麦・大豆・米などとそれらの麹を原料にしてつくられる。味噌よりもあっさりしている分、夏のきゅうりには良く似合うのかもしれない。

東北からの恵みの「ホヤ刺し」を食したのだ

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おいらが大好きな肴ではある「ホヤ刺し」を久しぶりに口にした。主に東北地方で収穫されるホヤの身は大震災の影響もあり、なかなか口にする機会も減ってしまっていた。だが復興のシンボルとしてのホヤは、ようやく震災前の状況に復活しつつあるようだ。

外見はグロテスクなことからなかなか口にしない日本人も多いというが、この味を知ってしまったら食べないわけにはいかないと云えるくらいに逸品の味わい。軽く酢で〆たものが素材の味を引き立てている。東北の地場食材としてもっとも愛着に満ちた逸品である。まさに東北からの恵みの味だ。

上京して間もない頃のおいらは、「ほや」は食べられなかったと記憶している。原始的記憶以降のものであるので、その信憑性は大である。いつから「ほや」が食べられるようになって、しかも何時からかは「ほや」こそ酒の肴の逸品であると思うようになったのであるから人生はまた不可思議なのである。日本における主な生息地は東北の北東部であろう。一部では「海のミルク」などと称されることもあるようだが、決してミルクのような味わいはないだろう。むしろ、磯の香りがぷんぷんと漂っていて、とてもはじめての人にとっては箸を付けたくないような、そんな香りの肴なのである。

真夏日には宮崎風の「冷や汁」が有り難い

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春の季節を感じ取ることもままならないうちに、急激な真夏日が襲っている。道を歩くだけで汗がたらたら。汗っかきのおいらにはたまった季節ではない。そんな真夏日に有り難いのが「冷や汁」である。ご飯を入れた冷や汁も美味しいが、晩酌の友にはご飯の無い汁だけの冷や汁もまたいける。

冷やした胡麻味噌ベースの汁に、きゅうり、ねぎ、しそ、みょうが、大葉、豆腐、焼き鯵等々の具材が入っている。焼いた鯵の身が濃厚な出汁となって胃袋に染み入る。九州宮崎県の郷土料理だと持てはやされていた時期もあったが、なんてことは無い、夏野菜中心の具材を材料にしてつくられた、冷製味噌汁という、とてもシンプルで伝統的な料理なのだ。特別な料理ではないが、出汁の効いた味噌の深い味わいがポイントだ。猛暑の夏日だからこそ味わえる逸品メニューなのである。