葉山のきとこわ的大衆料理の「蓮根の甘酢漬け」に感嘆

朝吹真理子さんの「きことわ」に出てきた「蓮根の甘酢漬け」を作った。小説のクライマックスでは、蓮根料理ばかりが食卓に出されていた家族の中で、ある日貴子が作ったこの「蓮根の甘酢漬け」に父親が感嘆するシーンが、とても印象的に描かれている。

蓮根を薄くスライスしてさっと下茹でをする。甘酢の漬け汁は酢と砂糖、それに少々の醤油、味醂、唐辛子を湯立てたものを用意した。蓮根と漬け汁をあわせて冷蔵庫で2時間ばかり寝かせたら出来上がりだ。

蓮根のさくさくとした歯応えに甘酢が程よく染み込んで美味なり。まろやかな酢の香りが快く口腔を刺激する。まさしく感嘆に値する料理なり。蓮根料理のレパートリーがこれでまた増えたようだ。