御徒町ガード下の「佐原屋」で美味いホッピーを呑んだ

上野アメ横に接する御徒町界隈には数多くの居酒屋が乱立するが、長きに渡って営業し続ける店舗は極めて少ない。毎年のようにその街並みの光景は替わっていくし、季節の移り目とともに看板の貼り替えはひきもきらない。だがそんな中でも古くから呑兵衛達に愛されてきた繁盛店も存在する。そんな店の代表格が、御徒町駅ガード下の「佐原屋」なのだ。

本日は2番目の土用の丑の日であった事から何かを期待して訪ねてみた。鰻のメニューは何も無く、さりげなくその事を訊ねたところ、2、3軒隣の鰻屋さんへ行ったらどうかというようなそっけない応えであったが、隣に陣取っていた兄ちゃんがその鰻専門店の常連だとかで話がはずみ、ホッピーも普段以上に美味しく味わえたのだった。

ちなみに当店のお勧めはといえば、とんぶりメニュー、中でも「山かけとんぶり」は絶品なり。まぐろの切身と山芋の相性は言わずもながらだが、そこに山のキャビアこととんぷりの鮮烈なプチプチ感が加わることにより、3つの素材が3倍ならず3乗にも掛け合わされた程の濃密な味わいを放つのだ。このメニューは佐原屋以外で食べたことは無く、多分家庭でも食されることは無いものであろうから、佐原屋のオリジナルなレシピとして表彰してあげたい、それくらい嬉しい感動的なつまみなのである。その他、「だしやっこ」等のオリジナルメニューもうまかった。機会があったら「だしやっこ」のこともレポートしたいのだが、今宵はこれまで。