今こそ「いわし(鰯)」を食べて日本を元気にするのだ

福島原発事故の影響で東北を中心とした農畜産物の売り上げはさっぱりである。牛肉、農産物をはじめとしてこれから注目が集まる「新米」についても、果たして例年並みの流通が可能となるのかとても不安が広がっている。先日の栃木の旅では美味しい「岩魚」「鱒」等の川魚を味わったが、東北の、なかでもとりわけに福島近辺の川魚は全て出荷停止の処置がとられている。当たり前のように享受すべき川の恵みを、福島はじめ東北の人々が得ることが出来なくなっていると云うことをもっと深刻に捉えるべきである。怒りは収まる気配も見られないが、前向きに向かっていく心意気も至極重要なことなり。

と云う訳で、ここでは「いわし(鰯)」に注目。鰯と云う海魚は身体形が小さいことや陸上げされるとすぐに弱ってしまう、腐りやすい、等々のことからこういう呼び方をされてしまった魚である。同じ位の体長の鯵に比べても、何となく弱いイメージが付きまとってしまう。う~む、鰯の個性とは果たして何だろうか…?

以前にも書いたはずだが、鰯には青魚特有の「EPA」「DHA」という、血液をさらさら状態にする成分が豊富に含まれている。牛肉等の「アラキドンサン」に比べて、血液の健康状態を維持するのは鰯成分が何倍も勝っているのだ。同じ魚類のカツオ、マグロも、鰯の健康成分を吸収して大海を回遊している。もし鰯の身から摂取する「EPA」「DHA」等の成分が取り込めなかったとしたら、カツオ、マグロ、その他の魚介類は大海を回遊するほどのパワーを持ち得たのかと考えてみれば、とても難しかったと云うべきである。カツオやマグロを食している日本人にとっても同様のことが云えるのだ。

贅沢な味覚を追求することは一旦止めて、今こそ「いわし(鰯)」をはじめとする海魚の恵みにあまえて行こうではないか。