「サザエの壷焼」のほろ苦さで酒が進むのだ

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下町の居酒屋に立ち寄り「サザエの壷焼」を食した。 サザエはもとよりおいらの好物である。肝の美味さといつたらこの上ないくらいだ。その昔は伊豆だとか特殊な海浜地方に旅しなければ口にすることさえ出来かねていたという貴重な食材なり。それが昨今は都内で味わえるのだから嬉しい。そもそもサザエ貝と云えばその肝の苦さと磯の香りが逸品的な食材であり、酒が進むことしばしばであるが、それに足して、星印と巻き印の形態の妙に感動することを、繰り返しているのだ。いつもサザエを目にして思うのだが、サザエ貝や親類の巻貝と云うものの持つその形態の稀有な要素についてである。先ずは巻貝の形態が持つ渦巻き的に盛り上がっていく形に感動する。渦巻きと生物が鼓動し伸長する様との容態は著しく関連があるのだろうと感じさせる。そしてもう一つのサザエ的形態が有する要素が「星印」なのだ。手足を伸ばすようにその星の突端が伸びている。丸くてごつくてとても愛らしい。