身体に悪そうだがついつい注文してしまう鶏のボンジリ

 

鶏のボンジリ(実は「ぼんじり」と書く方が多い)と云えば尻尾のところ、所謂テールである。目立たないがちゃんと軟骨も備わっているという。近頃焼き鳥屋(焼きトンを売るのではなく本物の「鶏」の焼き鳥を売る店のこと)へ行くと必ずと云って良い程このメニューを見つける。最初は興味半分で注文して見ていたが、近頃ではこのボンジリの誘惑についつい注文してしまうといった次第だ。

軟骨はあるとはいえ脂身だらけであり、鶏のジューシーな脂身を食したくなったらこの「ボンジリ」を注文するのが手っ取り早いのである。どんな箇所の鶏肉以上にジューシーでマイルドな食感と味わいが満たされるのだから、一旦の味わいを知ってしまったならば、ある意味の依存症的症状を呈するのである。

人間の身体中の脂身といえば、食物連鎖の結果として食べた食材の脂の種類に多分な影響を受けている。豚肉或は牛肉の脂、鶏肉の脂、魚類の脂、…等々の中では魚類のとりわけ青魚の脂身が「EPA、DHA」という種類の血液サラサラ成分が豊富であり、脳梗塞、心筋梗塞の予防にとってはもうしぶんが無いものだ。だが鶏肉の脂身とくれば血液ドロドロを招来しかねないものなのであり、健康食材とは云い難い。

それでもこうして口にしてしまうのであるから、虜になった味は健康に勝てないということの現れなのだろうな…。