「パン屋を襲う」に掲載されたカット・メンシック氏のイラスト

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昨日記した村上春樹さんの新著「パン屋を襲う」でイラストレーションを描いているのが、カット・メンシックというドイツ人の女性イラストレーターだ。新潮社によるプロフィール紹介には以下のごとくに説明されている。

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1968年、東ドイツ・ルッケンヴァルデ生まれ。ベルリン芸術大学、パリ国立美術大学で学び、「フランクフルター・アルゲマイネ」日曜版やファッション誌「ブリギッテ」ほか、ドイツの代表的メディアに寄稿する人気イラストレーター。2007年、トロースドルフ絵本賞受賞。
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「パン屋を襲う」の前にも「ねむり」のイラストレーションを手掛けている。同二書はと云えば、決して大作ではない小品に、カット・メンシックのイラストを添えた「絵本」という体裁をとっている。村上春樹さん自身があとがきで、「僕は彼女のシュールレアリスティックな絵が個人的にとても好きなので、嬉しく思う。彼女とは一度ベルリンで会って、一緒に食事をしたことがある。旧東ドイツで過ごした少女の話をしてくれた。」とそう説明しているのが印象的である。

正直に記せば、おいらはカット・メンシック氏のイラストがシュールリアリスティックだというよりもポップアート的だと感じとっていた。人体や動物の一部位や近代文明の象徴としての一部位を切り取って再構成する彼女の作風は、春樹つてなかワールドに、かつて無かった彩りをもたらしている。