マクロビオティック料理の基本【2】切干大根の煮物と酢の物

日本が世界に誇るマクロビオティックの料理には、切干大根メニューもよく使われる。切干大根はこの時期に収穫された旬の大根を細切りにして、通常は、天日干してつくられる。中には工場で機械的乾燥をさせたものもあるが、やはり切干大根の基本は、天日干しにより太陽の恵みをしっかり吸収させたものでなくてはならない。秋の季節の乾物の代表であり、寒くなるこれからの季節には欠かせない。

生の大根料理はそれ自体が味わい深いが、天日干しして乾燥させた切干大根は、日光を浴びることによりさらに、カルシウム、食物繊維等の栄養素を増していく。そうした貴重な食材を水で戻して調理する。これぞ、日本が世界に誇るべき健康料理の真髄である。日本料理が「生」を基本としているといった偏った理解が、一部海外で定着しつつあるが、実際は貴重な旬の食材に干したり戻したりという手間をかけて、本来の日本的料理が成り立っている。このことをこれから世界にアピールしていく必要が在りそうだ。

我が家で日常的に調理しているのは「煮物」だが、時々「酢の物」にも手を出している。大ぶりにカットして干された「割り干し大根」を使うと、大根のツーンとした野生の香りを味わえるので、ことのほかに注目してしまい、近頃は嵌まりかけている。マイブームにもなろうかという特別なメニューなり。

この他にも、味噌汁の具に用いたり、サラダに応用したりと、すでに様々なメニューが浸透しているようだ。もっともっとこの切干大根のメニューの可能性を追求していきたいなどと思案しているところなり。