赤城おろしという名のからっ風に吹かれた大晦日

上州赤城山の麓にある峰公園に隣接した墓地に、亡き妻が眠っている。毎年お盆やこの時期などなどに墓参りをしているのだが、今年はいつになく冷たい厳しいからっ風に襲われてしまった。そしてこの冷たい風が、記憶の底に埋もれかかっていた「赤城おろし」という名のからっ風であることを思い出したのだ。

本日のニュースによれば、北から南まで全国中に寒波が襲い、全国的に大雪を降らせているという。だが、こと上州近辺の関東平野一帯だけに晴れ間が訪れているようだ。一見して妙な真空スポットが現出したようだが、そうとは云えないのだ。北国が寒波に襲われた日に赤城山が立ち塞がって関東平野を守りつつも、からっ風という乾いた冷たい風を吹かせることになる。

駐輪場に止めた自転車が倒れたり、乾いた風に喉をやられたりというのは日常茶飯事である。それでも北国の吹雪、寒気を遮って立ち塞がる赤城山に敬意を払いつつ赤城おろしを受け止めている。こんな乾いた風景が、結構好きでもあるのだ。

天気予報によると明日もまた全国的に大雪が降る中で、上州および関東圏は好天気の予報だ。「ニューイヤー駅伝」の舞台がここ上州でもあり、このイベントに対して赤城おろしが大きな影響を与えていることを実感するのである。