HERMESは鬼門である

銀座一等地に聳える総天然硝子張りのHERMESビル

銀座一等地に聳える総天然硝子張りのHERMESビル

銀座には様々なギャラリーなるものが、そこかしこと軒を連ねており、おいらも時々、いっぱしのギャラリーウォーカーなどを気取って、逍遙ギャラリー散策などを決め込むものだ。だが実は、おいらもまだ足を踏み入れたことのないギャラリーがあった。その名も「メゾンエルメス」である。

ネット界のアイドルことみなみさんもお気に入りの、ご存知超一流ブランド「HERMES(エルメス)」が経営するギャラリーであり、ソニービルと軒を並べて銀座に聳える総硝子張り仕様の豪華ビル(HERMESの自社ビルだ!)の8回だかの階上にそのギャラリーはあるという。そう聞き及んで久しいのである。だが未だ一歩もその中に踏み入れたことのない鬼門となっているのである。

「メゾンエルメス」に踏み込めない最大の要因はといえば、ビルの入り口に陣取っているガードマンの存在である。何度かこの場を強行突破して、正面突破をと試みたことがあったのだが、そのつど、睨みを利かせたガードマンの視線に嫌気をさしては、退散したものである。

これは決しておいらの個人的事情ばかりではない。同様の体験をした知人は少なくなく、知るだけでも3人は居るのだ。ところがどっこい、職場の女性陣などは新人だろうがベテランだろうがガードマンの視線など、何吹く風やとかいくぐって、ギャラリー見物を楽しんでいるようなのである。逆男女間差別の実例を目の当たりにした様でもあり、面食らったのだ。

数多居る職場の男性陣の中で、勇敢にもHERMESビルに足を運んだスタッフが居ないわけではなかった。だがその彼が先日はきわめて微罪の容疑で逮捕されてしまったのだ。胸騒ぎがしてきた。もちろんこの件とは別件である。しかも冤罪の疑いが濃厚である。ただこの件とは少なからずシンクロしているようでもあり、おいらも強行突破は暫しの間見送ることと決めたのである。君子危うきに近寄らず、などといった高尚なものでもない。とんでもないくらいの遺憾な現実なのである。

一見紳士風だが、その目付き・視線は尋常ではない

一見紳士風だが、その目付き・視線は尋常ではない