冬の鍋考現学 [1]

二枚貝が蓋を開けたら食べごろなり。

二枚貝が蓋を開けたら食べごろなり。

鍋が美味しい季節になったが、最近おいらがありつく鍋はといえば、一人鍋ばかりなり。一人鍋というものはさびしいものである。二人鍋はこれまた楽しい。だからといって、三人鍋、四人鍋、五人鍋、グループ鍋が楽しいかと云われたら、決してそうとばかりはいかないのである。

先日はおいらも、某一足お先の忘年会にありつくこととなったのだが、出てきた料理はといえば、鍋無しコースだったのである。かつて無い驚きであった。だが幹事をやった若手某女史によれば、他人が箸を突いた鍋など食したくはないとのこと。う~む、なるほど一理ある。冬忘年会にて鍋料理が無かったことがあったであろうか? という訳にて先日の忘年会では鍋料理が出なかったから蓄積していたマグマが噴出したのかも知れないのです。

魚料理専門の居酒屋が提供する鍋であるからして、魚介類が豊富な味噌仕立てなり。近頃は一人鍋も億劫がらずに注文できるのだからそれは嬉しいのだ。

先日は家鍋をしたのだが、そのときは初めてハウスの「カレー鍋」のもとを使ってみた。悪くは無かったが、所詮子供の食べる料理である。大人がこんなものを鍋料理だと云って憚らないとは看過しがたいものがあるのだ。であるからして今度「カレー鍋」を作るときには、ハウスのカレー鍋は使わずにやってみるぞと内心誓っていたのであった。