秋刀魚の開きには日本酒の熱燗がよく似合う

富士山には月見草が、カレーにはらっきょうが、そして、秋刀魚の開きものには日本酒の熱燗がよく似合うのである。

本日、地元の小さな居酒屋に立ち寄り、いつもの串焼きを食していたのだが、隣の客が秋刀魚の開きなどを注文して焼いている姿などを目の当たりにして、おいらも思わず同じものを注文していた。

そうして冷凍秋刀魚の開きの焼き物にありついたのであった。秋に収穫される秋刀魚がこの季節に出ているというのは、ほぼ全てが冷凍の開きものであることは明らかであった。だがおいらは無性にそれを食べたくなってしまったという訳なのであった。

こんがりと焼けた冷凍秋刀魚の開きが目の前に出てきたときに、甚大なる食欲とともにふと欲しくなったのが日本酒の熱燗であった。魚の開きに日本酒という、これくらいに相性の良い取り合わせはほとんどないのではないかと思えるくらいに秀逸な関係性を保っている。

魚の開きがあってこその日本酒であり、日本酒の特に熱燗があってこその魚の開きなのである。この強固な関係性は、他のいかなる食文化にも対抗できるほどの強烈無比なものなのである。そう確信しつつ、本日の筆ならぬキーボードを置くことにする。