福島第一原発の危険度がついに「レベル7」に

本日、経済産業省原子力安全・保安院は、福島第一原発事故の危険度のレベルを「7」に引き上げると発表した。遅かりし決定である。爆発当初が「4」、そして数週間後の「5」、今日の「7」へと段階を踏んでレベルアップさせてきたということの意味は奈辺にあるのか?

震災時の大津波によって原発施設は大打撃を受け、数日後の「水素爆発」を生じた時点ですでに「レベル7」に達していたと見るのが正しい見方である。それを4から5、5から7と、段階を踏んで引き上げてきた保安院関係者の企みには、極めて甚大な恐怖を感じ取らざるを得ない。即ち今後に訪れるかもしれないチェルノブイリ級かもしくはそれを越える災厄を、日本が被るかもしれないという恐怖である。

第一義的な責任は当事者の東京電力による危機管理体制の不備、甘さによることは当然である。それを支援し黙認してきた自民党政権も同種の責任を負っていることは明らかである。そして尚、今回の事態を招来した事に対して、現民主党政権もまた責を免れないであろうことを指摘しておきたい。

世界中を驚愕させた原発施設の爆発事故を、政府のスポークスマンである枝野官房長官は「爆発的事象」などと述べて、矮小化した説明を繰り返していた。あの時点で政府組織の隠蔽行為は進行していたと見なければならない。こんな政府関係者が主導する「ひとつになろうニッポン」キャンペーンなど、何の役にも立たない代物なのである。念のために補足しておくが、大連立や自民党政権になったらもっともっとさらに悪化することは目に見えていることを強調しておきたい。

海外メディアでは、「ソドムの市」と成り果てた日本の将来を危惧する論調が珍しくはない。徒に混乱や恐怖心をあおるものがないわけではないが、被災を免れた日本人がそううかうかしていられない状況であることは確かなのである。